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0.1の違いでも新機能盛りだくさん、MS樋口社長らが「Windows 8.1」アピール

「しぶとくジワジワ追い上げる」

 日本マイクロソフト株式会社は18日、新OS「Windows 8.1」のリリースに合わせて、関係者向け発表会を開催した。同社の代表執行役社長である樋口泰行氏や、パートナー企業の幹部が登壇。年末商戦を間近に控え、Windows 8.1採用製品の魅力をアピールした。

イベントに登壇した皆さん

0.1の違いでも新機能盛りだくさん、「しぶとくジワジワ追い上げる」

日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏

 発表会では、まず樋口氏が登壇した。「約1年前に発売したWindows 8は、Windowsの長い歴史の中にあって、まさにリ・イマジン、再想像だった。PCとしてのニーズにお応えしつつ、新しいユーザーインターフェイス(UI)によってタブレットとしても使えるようになった。ユーザーやソフトウェアなど、これまでの資産を大切に継続させながら、新しいものとして提供した」と樋口氏は振り返る。

 マイクロソフトでは3年程度の間隔でOSのメジャーアップデートをしてきたが、Windows 8.1では「ラピッドリリース」という発想のもとで開発を進め、バグ修正以外の大きな機能向上を含めた新OSを、約1年で投入した。樋口氏は「『わずか0.1のアップデートじゃないか』と思われるかもしれないが、セキュリティ面も含めて大幅に機能向上している」と、従来のOSバージョンアップとは位置付けが異なる点に言及した。

 また、Windows 8.1の開発にあたっては、Windows 8発売後に利用者から寄せられた意見を多数取り入れたことも改めて強調。デスクトップ画面とスタート画面のデザインをより融和させたり、クラウド連携機能の強化をその一例として挙げた。

 「『これまでのタブレット、たいしたことができないのでは?』 お客様はそうお気付きになりはじめている 」 樋口氏はそう切り出したが、その背景には、ユーザーのニーズが非常に幅広くなっている影響があることを伺わせた。PCとしてもタブレットとしても使える。その上で、PCとタブレットのどちらかに利用比率が偏るケースもある。

 あらゆる利用者のニーズに応えるには、ノートPCやタブレットの製造を担うパートナー企業と連携が非常に重要という。「(1つのOSで)画面サイズ8インチから80インチまでをサポートできる、大変スケーラブルなOSがWindows 8.1。最新チップの採用による性能強化やバッテリーライフの延長など、(年末商戦期の新製品は)ハードウェア性能も強化されている」と、関係者の尽力についても樋口氏はコメントした。

パートナーの幹部と握手する樋口氏

 その後、樋口氏は壇上にパートナー企業の幹部を招き入れて、握手で迎え、記念撮影を行った。樋口氏は「Windows XPのサポート終了まで半年を切ったが、ここでWindows 8.1を発売させていただいた。ハードウェアパートナーのお力を借りつつ、年末商戦を盛り上げていきたい」と、大きな期待感を示した。

 最後に樋口氏は「PCとタブレットの境目はどんどんなくなっていくだろう。パートナーの力をお借りしながら、あらゆるニーズに応え、しぶとく、ジワジワと追い上げていきたい」と、暗にアップルを意識ながらも、独自の路線で市場競争に立ち向かう姿勢も見せていた。

Windows ストアアプリ購入用のギフトカードも新発売

Windows 8.1について機能面の解説を行った藤本氏

 発表会では、藤本恭史氏(日本マイクロソフト 業務執行役員Windows本部 本部長)によるWindows 8.1の新機能解説についても多くの時間が割かれた。

 Windows 8.1では、デスクトップを中心とした従来からの操作法に慣れているユーザー向けに、さまざまな改善を行った。ソフトウェアを新規インストールした場合、起動アイコンはまず「アプリビュー」に登録される。アプリビューでは、名前、インストール日時、使用頻度、カテゴリなどの順でソートできる。その上で、使用頻度の高いアプリのアイコンをユーザー側で任意に「スタート画面へピン留め」できるようになった。

 また、Windows 8.1ではデスクトップ画面左下に「スタートボタン」が復活したが、「スタートメニュー」についてはWindows 8と同じく搭載していない。藤本氏によると、従来のスタートメニューは初心者から上級者にまで広く浸透しているが、操作に習熟していくにつれ、利用頻度が落ちていき、シャットダウンの実行などごく一部の操作の際にだけ使われることが、統計的にも実証されているのだという。

 スタートメニューを使わなくったユーザーは、Windows 7であればタスクバーにアプリをピン留めしたり、それ以前のOSでも、デスクトップに置いたアイコンやフォルダーを使用するなど、使うアプリに偏りが出てくる。こういった用法をより洗練し、よく使うアプリだけを登録できるようにしたというのが、Windows 8.1のスタート画面だ。ただ、それでもスタートメニューに愛着がある人は、アプリビューを使ってほしいという。

Windows 8.1のアプリビュー。従来のスタートメニューと似た感覚で使える
スナップ機能も強化。同時表示できるアプリが増え、さらに表示幅も調整可能になった

 藤本氏は「『それならばWindows 7を使えばいいじゃないか』と思われるかもしれないが、セキュリティ性能、パフォーマンス、管理性能はWindows 7を大幅に超えている。ファンダメンタルな部分でのメリットをWindows 8.1でご提供できる」と説明した。

 アプリのオンラインストアである「Windows ストア」も、Windows 8.1のリリースに合わせて、レコメンド機能を搭載するなどの機能強化を行った。

 また、有料アプリを購入する際の決済手段として、「Windows ストア ギフトカード」の提供を開始する。店頭で購入できるプリペイド式のカードで、2000円、5000円の2種類がある。これをあらかじめアカウントにチャージすることで、クレジットカードを使わずにアプリを購入できる。「これもお客様からのフィードバックの1つ。子供でも安心して支払いができるようにした」と藤本氏は説明する。

「Windows ストア ギフトカード」
スナップ機能も強化。同時表示できるアプリが増え、さらに表示幅も調整可能になった
発表会終了後は、各社のWindows 8.1対応製品が展示された
ずらりと並ぶ製品
8インチ級のタブレットから黒板サイズの大画面までをサポート
参考出展品もあった

(森田 秀一)