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自宅でオフロードしているユーザーが7割、モバイル機器利用の大半が自宅
(2015/5/25 17:10)
総務省の情報通信政策研究所が19日、2014年の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を公表した。
3年目の調査となる今回、自宅における無線LANの利用状況について設問を追加。その結果、調査対象者(1500人)のうち、自宅で無線LANを利用していると回答した人は58.7%で、6割弱に上った。自宅に無線LANはあるが自分は利用していないとした9.9%も合わせると、自宅に無線LANがある人は68.6%で、7割弱になる。
なお、無線LAN利用率が最も高かったのは10代の70.7%だった。20代~40代は60%代後半、50代は52.5%、60代は36.7%。
スマートフォンユーザーかつ自宅に固定インターネット接続回線がある人(773人)に限ると、自宅で無線LANを利用している人は80.5%で、8割に達している。使用機器については、PC等でもモバイル機器でも利用しているとした人が69.6%、PC等では利用するがモバイル機器では利用していないとした人が10.7%。これを受けて報告書では、自宅でスマートフォンから無線LANを経由してインターネット接続(いわゆるオフロード:トラフィックをLTEや3Gなどのモバイル回線から迂回させるという意味)を行っているユーザーが約7割に上っていると説明している。
オフロード率が高いのは、10代の75.0%、40代の74.9%、30代の73.3%など。最も低かったのは60代の43.8%。
調査は昨年11月、全国の1500人を対象に訪問留置方式で実施したもの。アンケート調査のほか、日記式調査(平日2日分・休日1日分)も行っており、モバイル機器としてフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行、コミュニケーション系メディアとしてメールからソーシャルメディアへの移行が進展したことなどを報告している(本誌5月21日付記事『“メール離れ”じわじわ進行しつつ、それでもまだSNSより使われているという調査結果』を参照)。
1日あたりのインターネット平均利用時間は、平日において、自宅でのPCによる利用がこの3年で減少傾向にあるという。その結果、職場なども含めたPCでのインターネット平均利用時間は30.9分(2013年は34.1分)に減少した。
これに対してモバイル機器による利用は、自宅・職場・移動中ともに増加傾向にあり、全体で50.6分(同43.2分)へと増加した。なお、平均的には、モバイル機器利用の大半が自宅からだとしている。
休日についても、モバイル機器によるインターネット利用が68.5分(同53.7分)に増加しており、増加分の大半が自宅利用だとしている。