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「DMM.make Distribution」始動、日本のハードウェアベンチャーの海外展開を強力にサポート

 株式会社DMM.comは9日、国内のハードウェアスタートアップの海外展開を支援する「DMM.make Distribution」を立ち上げたと発表した。

DMM.make Distributionのシニアバイスプレジデントを務める板谷稔氏。もともと大手家電メーカーで海外販売に長年携わっており、“メイドインジャパン”を売り歩いてきた経歴を持つ

 DMM.make Distributionは、日本から海外へのユニークな家電製品の流通・販売を支援する「輸出型販売代理店業務」のほか、海外製品の国内販売をサポートする「輸入型販売代理店業務」と2つの顔を持つ。主に、ハードウェアスタートアップが海外展開する上で課題となる流通、カスタマーサポート、法規準拠、営業のほか、展示会対応、ウェブサイト、ローカライズなどを支援する。

 営業拠点は、米国、EU、中国、香港、インド(提携会社)、ドバイ(提携会社)の6カ所。米国ではカナダを、インドとドバイで中近東やアフリカなど周辺国もカバーする。世界各国のAmazonやECサービスでの展開のほか、販売店への営業活動も行う。すでに、ドバイの屋内スキー場「スキー・ドバイ」にて、株式会社Cerevoのスマートバインディング「XON SNOW-1」を販売しているという。

 小規模なハードウェアメーカーをメインにしているが、サービスの対象企業に制限は設けていない。現時点では、ロボット事業を手掛ける「DMM.make ROBOTS」や「DMM.make レアモノ」のほか、「UPQ」「Cerevo」などDMM.makeストアで販売している商品から展開を始める。また、輸出入販売代理業務に加え、今後は海外のベンチャー企業がDMMの持つ各国の販売チャネルを利用するなど、世界中のメーカーの流通網に育てる計画もあるという。

ハードウェアベンチャーが海外展開するにあたり「流通」「カスタマーサポート」「法規準拠」「営業」の課題に直面するという
通関費用、展示会出展対応費、各種保険、PRなどにもコストや手間がかかる
「海外に売りたいけど、どうやっていいか分からない」「やり方は分かるが、費用がかかりすぎてあと回し」といったニーズに対応する
相談自体は無償。商品のマークアップやコミッションなどでマネタイズする
海外拠点は6カ所。周辺国もカバーし、ほぼ全世界で展開できるという
流通の要となる倉庫は、DMMが石川県加賀市に持つ超大型物流倉庫を使用する

 DMM.make Distributionでは、Cerevoがテクニカルパートナーを務めている。同社代表取締役社長の岩佐琢磨氏がDMM.com会長の亀山敬司氏から相談を受け、DMMが石川県加賀市に持つ巨大な倉庫を家電製品の流通網として利用する話が発端となっている。DMMがアフリカに拠点を設置しているほか、Cerevoが海外販売の実績が豊富なことから、DMM.makeの製品を海外で販売するアイデアが生まれた。

 岩佐氏は、「十数人規模のハードウェアスタートアップなら独自でEC販売まではできるが、実際に足を使ってインドの販売店に交渉するといったことは難しい。こうしたリアル店舗への営業活動も期待するところ」と述べた。

“ジェネリック”なデジタルアイテムのブランド「DMM.make BASIC」がスタート

 DMM.make Distributionでは、自社ブランドを掲げないメーカー向けにいくつかのDMMブランドを設ける。まず、第1弾として「DMM.make BASIC」を立ち上げた。これは、一定の品質をキープしつつ市場最安値クラスの価格で“ジェネリック”なデジタルアイテムを取り扱う。MFi認証取得済みのLightning USBケーブルを647円(税別)で販売するほか、HDMIケーブルが277円(税別)から、プリンターの互換インクも166円(税別)からと低価格なのがウリだ。

ジェネリックなデジタル汎用品を一定の品質かつ低価格で提供する「DMM BASIC」

(山川 晶之)