VOCALOID楽曲/イラスト制作者のための著作権管理会社「VMP」が本格始動


 歌声合成ソフト「VOCALOID」で制作されたコンテンツの著作権を管理する「株式会社自主制作コンテンツ出版管理機構(VOCALOID MUSIC PUBLISHING:VMP)」が8日、本格的に始動した。同社はVOCALOIDを開発するヤマハ株式会社の委託を受け、ビープラッツ株式会社の出資で4月1日に設立された企業。

 自主制作コンテンツの著作権管理を請け負うことで、VOCALOIDクリエイターの音楽活動をサポートする。楽曲ごとに支分権・利用形態について管理するとともに、著作隣接権や付随するイラスト/動画も管理する。日本音楽著作権協会(JASRAC)への部分信託により、演奏、貸与、放送、通信カラオケでの利用の適切な対価を享受するスキームも用意する。

 また、既存のVOCALOIDコンテンツを管理している出版社と連携してデータベースを公開するなど、利用者がアクセスしやすい環境を構築することで、VOCALOIDコンテンツの利用促進を図る。コンピレーションCDの企画やテレビ番組/イベントとの連携も進めていくという。

 このほか、VOCALOIDを利用し始めたクリエイターらを対象に、機器の操作方法についての情報を共有したり、コンテンツの権利や契約業務の知識など音楽出版ビジネスに関連する情報を共有しあう仕組みも構築する予定。これにより、VOCALOIDクリエイターとして活躍するチャンスを提供し、クリエイター層の拡大を目指すとしている。


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(増田 覚)

2011/6/9 06:00