オタク視点をマーケに活用、電通が「オタクがラブなもの研究所」発足


 株式会社電通は5日、オタク層の視点でマーケティングを行う社内横断のプロジェクトチーム「オタクがラブなもの研究所」を発足した。社内で12名が参加し、定期的なトレンド観測調査や有識者ネットワークの構築、コンテンツ開発などを行っていく。

オタクがラブなもの研究所

 オタク層について電通は、「もともと情報感度が高く、幅広いカルチャーに精通する」と分析。コンテンツビジネスにおけるトレンド感覚にも優れており、いまや「アウトサイドな存在」から「トレンドセッター」へと変ぼうしたと評価している。

 こうしたことからオタクがラブなもの研究所では、オタク層が注目するコンテンツを研究。エンターテインメントコンテンツ市場におけるトレンドの兆しをいち早くつかみ、コンテンツビジネスを活性化するソリューションを提供していくという。

 なお、電通が2011年秋に実施した「オタクが好きなもの」調査では、オタクコンテンツだけでなく、ファッションや美容分野のトレンドにも好感度な女性オタク層の存在が明らかになったという。

 女性オタク層は一般の女性よりもファッション誌やビューティー誌の閲読率が高く、世の中のトレンドに対しても敏感で、美しいものに対する意識が高い一方、アニメを中心としたオタクコンテンツの知識も豊富で、興味・関心も高い特徴があるとしている。

 「一般的な女性オタク層に比べ、男性向け恋愛シュミレーションや女性アイドルなど、『かわいい女の子』への関心が高く、ファッションでは独自のアイテムも取り入れながら、『オタクかわいい』を楽しんでいる」(電通)

 オタクがラブなもの研究所では、この女性オタク層を「美オタ」と命名。2012年は美オタ層に着目しながら、有識者ネットワークの構築、商品・サービスの開発、アニメなどのエンターテインメントコンテンツの制作などのソリューションを提供していく。


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(増田 覚)

2012/3/6 17:27