JASRACがレンタルサーバー業者と和解、音楽のアップ/直リン禁止措置約束で
一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は10日、違法音楽配信サイト「第3世界」(3は丸付き数字)の運営者にサーバーを提供していた株式会社エーウォーカー(兵庫県神戸市)と、1日付で和解が成立したと発表した。JASRACは2011年5月、この事業者らに対し、著作権侵害幇助による損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に起こしていた。
JASRACによると、エーウォーカーは、第3世界における著作権侵害を幇助した責任を認めるとともに、同社が運営する携帯電話向け無料ホームページサービス「モバイルスペース」において今後、著作権侵害防止のための措置をとることを約束したという。
具体的には、音楽ファイル・動画ファイルのアップロードを禁止する措置、外部サイトに蔵置された音楽ファイル・動画ファイルへの直接リンクを禁止する措置、JASRACからの通知によらずに著作権侵害サイトの存在を確認した際に、直ちに該当サイトへのサービスを自主的に停止する措置――などが含まれる。
JASRACでは、「これらの措置は、従来のようにプロバイダーが単に権利者からの個別の削除要請等に対応するのではなく、著作権侵害防止に向けた自主的な努力を約束するものであり、より実効的な著作権侵害防止を期待できる内容」とコメント。「今後の同種のサービス提供事業者の指針となるもの」と評価している。
関連情報
(永沢 茂)
2012/8/10 19:56
-ページの先頭へ-