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JASRAC、違法音楽配信サイト対策で日本アフィリエイト協議会と連携

 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と日本アフィリエイト協議会は3日、アフィリエイト広告サービス提供事業者と連携して、アフィリエイト広告収入を目的とする違法音楽配信による著作権侵害の解消と発生防止、および健全なアフィリエイト広告事業の発展促進を図るため、著作権侵害対策を実施することで合意したと発表した。

 実施する対策の内容としては、1)アフィリエイト広告を掲載している違法音楽配信サイトに関する情報共有、2)違法音楽配信サイトの運営者に対する警告、3)違法音楽配信サイトのアフィリエイト広告の掲載停止、4)違法音楽配信サイトの運営者に対する広告料の支払停止――の4点が挙げられている。

 JASRACでは、広告収入を目的とした違法音楽配信サイトの開設が後を絶たず、著作権侵害の温床となっており、プロバイダー責任制限法に基づく送信防止措置要請を継続して行っているが、違法ファイルがアップロードされてからの事後的な対応にならざるを得ず、違法音楽配信の根絶につながっていないと説明。また、日本アフィリエイト協会でも、違法音楽配信サイトはアフィリエイト広告事業全体に悪影響を与えかねない状況であることから、対策について検討してきたという。

 両者はこうした状況を踏まえ、協議を継続してきた結果、対策を実施することで合意。今回の対策は、サイト運営者にとってインセンティブとなっている広告収入に対する直接的な対策であることから、適法な利用を促進し、違法音楽配信根絶に向けた大きな前進になると説明。対策が著作権侵害の解消と発生を防止することで、健全なアフィリエイト広告事業の発展促進につながることを期待するとしている。

(三柳 英樹)