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シマンテック、公明党議員と議員秘書を対象に「Webなりすまし対策学習会」

 シマンテックは5月15日、シマンテックのEVSSL証明書の導入を決めた公明党の議員に向け、「Webなりすまし対策学習会」を開催した。

左から、株式会社シマンテック SSL製品本部 本部長 平岩 義正氏、株式会社シマンテック SSL製品本部 SSLプロダクトマーケティング部 上席部長 安達徹也氏、米国シマンテックコーポレーション Trust Services and Website Security Solutions シニアディレクター ロブ・ホブリット氏、公明党 衆議院議員 佐藤茂樹氏

 公明党選挙対策本部の佐藤茂樹議員は、「ネット選挙は4月26日公示で5月26日からいよいよ施行になり、夏の参議院選挙が最初になるが、その後行われる地方選も対象になる。議員の情報発信はこれまでもされていると思うが、これまでは選挙期間中は中断しなければならなかったところ、すべて解禁になる」と説明。

 「自公案を軸に改正公職選挙法ガイドラインをゴールデンウィーク前に取りまとめたが、中でも重要なのが誹謗中傷やなりすまし対策となる。ほとんどの方は善意で利用されると思うが、一部に悪用する方が出てくることも十分考えられる。こうした行為に対する罰則は現行法でも、虚偽事項公表罪、名誉毀損罪、侮辱罪、またウェブサイト改ざんについては選挙の自由妨害罪、不正アクセス罪などがあるが、改正公職選挙法ではウェブ上の選挙運動用サイトや図画において電子メールアドレスなどの表示義務を課すなどの対策を盛り込んだ。」(佐藤茂樹議員)

 公明党はベリサインのEV SSLサーバー証明書を導入、今後公明党や公明党の候補のサイトで利用されることになる。

勉強会の様子

 説明会では株式会社シマンテック SSLプロダクトマーケティング部 安達徹也氏が、実際にあった政府機関などのなりすましサイト、議員になりすましたメール送信した例、故人の政治評論家になりすましたツイートに政治家が返信してしまった例などの実例を上げ、ウェブ、メール、SNSにおいてもなりすまし対策の必要性があることを説明した。

 その上で、EV SSL証明書を使うことでブラウザーのアドレスバーがグリーンになることでなりすましではないことが一目でわかることを説明。また、今回公明党の場合は、ノートンセキュアドシールと公明党のロゴをセットで掲載することでもサイトが認証済みであることを視覚的に明示すると述べた。またネットワークを介してやりとりする情報を暗号化する機能もあり、支援者からサイトを介して個人情報を入力してもらうような場合にも、情報を不正取得されるおそれを低減できるとした。

 そのほかシマンテックでは、なりすましメール防止にはセキュアメールID, class1、ウェブサイトの改ざんやマルウェア配布防止にはWAF(Web Application Firewall)といった認証ソリューションを提供していると紹介した。

 EV SSLなどについての機能説明の後には、実際に議員や候補者がウェブサイトでEV SSL証明書を利用するための申請方法などの手続きについての説明が行われた。EV SSL証明書の費用は公明党が党費から支出するため、個々の議員の負担はないが、レンタルサーバーなどでEV SSL証明書を設置するためにウェブデザイナーやレンタルサーバー会社に支払う費用は候補者の負担になるという。

 駆け足の説明の後には、質疑応答の時間も設けられた。EV SSL証明書を設置するディレクトリについてや、メールの電子署名ではスマートフォンのメーラーでメールのデジタル署名は表示されるのか、Android端末のウェブブラウザーではノートンセキュアドシールは表示されるか、その場合の対応端末は、といった具体的かつ実用的な質問があがった。ネット上での情報発信や情報収集が議員活動においても必須となりつつある現在、議員や議員を支えるスタッフもITに詳しい人材が揃ってきていることを実感する質疑応答だった。

 ネット選挙は、7月の参議院選挙から解禁になる。

ネット選挙解禁とセキュリティリスク
党と候補者に対する脅威の種類とシマンテックが提供可能な認証ソリューション
なりすましや改ざんなど、政府機関や政党関係者の被害実例
公明党が導入するEV SSLの説明。アドレスバーが緑の表示になるほか、ノートンセキュアドシールと公明党ロゴがセットで表示される

(工藤 ひろえ)