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「μTorrent」でファイル入手、「getuploader」にアップ、JASRACが少年告訴

 一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は21日、音楽ファイルの違法アップロードを行っていたとして、鹿児島県の少年を鹿児島西警察署に10月7日付で告訴したと発表した。

 JASRACが著作権を管理する楽曲のファイルなどをレンタルストレージサービス「getuploader」にアップロードするとともに、少年自身が運営するブログにリンクを掲載。ブログ訪問者がこれををダウンロードできるようにし、JASRACの有する著作権(公衆送信権)を侵害していたとしている。

 現時点で少年に対する処分は出ていないようだが、警察の調べから、少年がファイル共有ソフト「μTorrent」を使っていたことなどが判明。音楽ファイルや、ネットゲームを不正に利用できるツールなどをμTorrentで大量にダウンロードし、入手したファイルの一部をレンタルストレージにアップロードしていたという。

 なお、今回JASRACが告訴したのは、レンタルストレージに対する違法アップロードに関してだ。μTorrentを使ったダウンロードおよび、それに伴い必然的に行われるアップロードについては告訴の対象外。

 ただし、ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害行為についても、JASRACではかねてより対策の取り組みを行っている。「公開型のレンタルストレージやファイル共有ソフトを用いた違法な公衆送信は、著作権者に多大な損害を与えるばかりか、音楽文化を衰退させることに直結する」として、若い世代を中心に著作権の啓発に努めているとしている。

(永沢 茂)