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国立がん研究センターでも「GOM Player」でウイルス感染、医師のPCが2台

国立がん研究センター東病院の公式サイト

 独立行政法人国立がん研究センターは6日、千葉県柏市にある国立がん研究センター東病院において、コンピューターウイルスへの感染があったと発表した。動画再生ソフト「GOM Player」のアップデート機能を悪用したものだという。

 感染していたのは、同病院で医師が使っていた2台のPCで、1月3日から12日にかけて不審なアクセスがあったことが通信ログから確認された。不審なアクセスは計100件以上に上るが、そのうち1KB以上のデータ容量があったのは10件以下で、合計容量は1.1MB。また、1月8日以降のアクセスはすべて容量が0バイトだったとしてる。

 このPCは、学会発表資料などの作成に使用していたもので、患者のIDやカタカナ氏名などが一部含まれるデータが存在していたという。ただし、同病院のカルテシステムとは別のネットワークで運用されていたものであり、診療機能への影響はないとしている。また、「2月6日現在、不審な問い合わせなど被害事実が確認できていないことから、個人情報漏えいの可能性は低いと考えている」としている。

(永沢 茂)