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Outlook.comが自動メール仕分けを改良~Gmailにはない条件分けも可能に

 米Microsoftは13日、ウェブメールサービス「Outlook.com」にて、高度なメール自動仕分け機能やアンドゥ機能などの機能改良を発表した。数週間ほどかけて全ユーザーが利用できるようにする予定だ。

 Outlook.comではこれまで、メール差出人に応じて簡単な仕分けをするといった比較的シンプルなルール設定しかできず、Gmailでフィルターを駆使しているユーザーには移行しにくい理由となっていた。

 Microsoftは新しい自動仕分け機能「Advanced Rules」でできることとして、「未読メールの日付が3日前で、連絡先リストに載っている相手からであれば、重要の印をつけフラグを立てる」という例を挙げ、「Outlook.comでしか利用できない条件がある」としている。

 新たに設定可能となる条件には、時間的な制約、メールの集計、メールの既読/未読状態の確認、送信者が連絡先にあるかどうかの確認などがあり、これらのルールを、さらに組み合わせて新ルールを作ることができるという。

自動仕分けでさまざまな条件が設定可能になった

 発表された別の新機能としてアンドゥがある。間違ってメールを削除してしまった、など、何であれ間違った操作をしてしまった場合に、アンドゥボタンをクリックするか、ショートカットキーの「Ctrl+Z」で元の状態に戻れる。
 また、「Inline Reply」機能も導入された。Outlook.comでは利用者によって毎日800万回返信ボタンが押されているとのことだが、「Inline Reply」を利用すればその必要がなくなる。メールスレッドの上部に自動的に返信画面が表示されているからだ。

新たに導入されたInline Reply機能で、メールスレッドの上部に返信画面が自動的に表示されるようになった

 今回、Outlook.comと連携しているFacebook、Skypeなどメッセージサービスの利用とユーザーインターフェイスも改良された。最近の会話履歴や連絡先が受信箱左下に表示され、ワンクリックで会話を開始できるようになった。また、チャット中に別のサービスに移行してチャットまたは電話したい場合、チャットセッションの右側からすぐに切り換えられるようになった。

連絡可能な手段がひと目で把握可能に

 People画面のフィルタリングも改良され、SkypeやFacebookなど利用サービス別にフィルタリングできるようになった。この画面には名前の横にアベイラビリティーが表示され、相手がビデオ通話、音声通話、チャットができる状態かどうか把握しやすくなった。

 なお、現時点でAdvanced Rulesなど新機能の詳細な使い方についてのサポートページ、ヘルプページへの記載はなく、「設定の変更に関してさらに詳しい情報をお求めの場合は、カスタマーサポートにお問い合わせください」とされている。全ユーザーに新機能が適用されるまでにヘルプの用意を期待したいところだ。

(青木 大我 taiga@scientist.com)