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国内ネットユーザーは「スマートフォン派」倍増、女性比率も44%へ上昇

「インターネット白書2012」で見る最新動向(1)

インターネット白書2012

 6月29日に発売された「インターネット白書2012」(監修:財団法人インターネット協会、発行:株式会社インプレスジャパン)より、同白書で毎年実施・報告している「インターネット個人利用動向調査」の結果を一部抜粋し、2回に分けて紹介する。今回は、インターネットを利用するデバイスの状況について。

 この調査は、自宅からインターネットを利用している13歳以上の個人(gooリサーチのアンケートパネルから抽出)を対象に5月17日から22日までウェブアンケートで実施したもので、5639人から有効回答を得た。集計にあたっては、性年齢階層別の、自宅パソコンからの1週間当たりのインターネット利用時間別人口構成比(インプレスR&Dが推計)に整合するように比重調整している。

スマホ/タブレット端末からのネット利用が1年で倍増

 回答者がパソコン以外でインターネットを利用しているデバイス(複数回答)は、スマートフォンが26.0%(昨年調査13.5%)、携帯電話・PHSが24.0%(同36.9%)、タブレット端末が8.5%(同4.2%)、携帯ゲーム機が9.9%(同10.6%)、テレビや据え置き型のゲーム機が9.5%(同10.5%)だった。スマートフォンが昨年からほぼ倍増し、減少した携帯電話・PHSを逆転した。タブレット端末も、まだ少ないものの昨年から倍増し、携帯ゲーム機などに追い付きそうな段階だ。

インターネットを利用するパソコン以外のデバイス

 白書では、これらのデバイスの利用の有無と利用時間の多寡によって、インターネットユーザーを6つの利用デバイス別グループモデルに分類している。

 まず、他のデバイスの利用にかかわらずスマートフォンでインターネットを利用している層である「スマートフォン派」は23.1%、同じくタブレット端末を利用している「タブレット端末派」は5.8%だった(スマートフォン、タブレット端末両方で利用している場合は、利用時間が長い方に分類)。

 次に、パソコンでの利用時間が長い「パソコン派」が26.8%、携帯電話からの利用時間が長い「携帯電話派」が5.9%、パソコンと携帯電話いずれも長い「携帯電話・パソコン併用派」が5.0%となっている。

 最後に、スマートフォンとタブレット端末いずれも利用しておらず、また、パソコンと携帯電話のいずれからも利用時間が短い「低利用層」は33.4%だった。

 スマートフォン派は昨年の14.0%からボリュームが倍増するとともに、男性比率が大幅に低下。昨年は男性7割だったのが、今年は女性比率が44%にまで上昇した。一方、タブレット端末派は、ボリュームは大きくなっているものの、以前として男性比率が高い。

 携帯電話・パソコン併用派は、昨年の12.4%から減少。この層の多くがスマートフォン派に移行したと推測している。携帯電話派は、女性比率が最も高い層で、10〜30代の女性が中心。ボリュームは昨年の13.6%から減少した。また、低利用層は女性の高年代が中心となっており、昨年からその傾向が強まっているという。

年齢・性別から見たインターネット利用デバイス別グループモデル

 なお、アンケート調査はパソコン向けウェブサイトで行っているため、回答者ほぼ全員がパソコンでインターネットを利用しているという前提。グループモデルの分類でも、例えば携帯電話のみなど、パソコン以外の機器だけでインターネットを利用している層は対象としていない。

携帯電話からスマホ/タブレットへの移行で、EC市場拡大の期待も

 では、スマートフォンユーザーにおけるインターネットサービスの利用傾向をいくつか見ていこう。

 まず、位置情報サービスについては、スマートフォンユーザーの79.5%が利用していると回答。携帯電話ユーザーの44.0%を大きく上回った。なお、タブレット端末ユーザーでは60.9%だった。

 スマートフォンユーザーにおける位置情報サービスの利用目的(複数回答)は、「周辺の天気を調べる」の59.4%、「周辺の地図情報を調べる」の58.6%、「目的地への道案内・ナビゲーションをする」の56.6%などが多く挙げられた。

 次にオンラインショッピングは、全体の利用率が83.6%。デバイス別で最も利用率が高いのはパソコンの84.2%だったが、スマートフォンやタブレット端末でも39.0%が経験ありと回答。携帯電話の22.4%の倍近い結果となった。

 白書では、オンラインショッピングの利用率が低い携帯電話から、ユーザーが増加しているスマートフォンやタブレット端末への移行が進むことで、今後、これらのデバイスによるEC市場も拡大するとみている。

位置情報サービスの利用目的

ウェブメール最多はYahoo!メールだが、スマホ/タブレットでは6割がGmail

 最も利用している検索サービスで最も多かったのはYahoo! JAPANで、全体の55.1%がこれを挙げている。次いでGoogleの34.9%となり、これら“2強”の比率は昨年調査とほぼ同じだ。以下はぐっと少なくなり、Infoseekの2.1%、gooの1.3%、BIGLOBEサーチの1.2%、bingの1.0%、OCNサーチの0.5%。

 1日あたりの検索回数をデバイス別に見ると、1日5回以上検索する割合が最も高いのはやはりパソコンで50.4%(10回以上32.9%、5〜9回17.5%の合計)に上る。次いでスマートフォンが30.1%(10回以上16.9%、5〜9回13.2%)、タブレット端末が24.8%(10回以上14.2%、5〜9回10.6%)、携帯電話が10.3%(10回以上5.5%、5〜9回4.8%)。スマートフォンでは携帯電話よりも検索が多くなされており、概算の平均回数でも2倍以上だという。

1日の検索回数

 最後にウェブメールについて。全体の利用率は72.9%と、昨年の51.9%から大きく上昇した。利用しているウェブメールサービス(複数回答)は、Yahoo!メールが68.0%で最多。これにGmailが39.1%で続く。

 ただし利用デバイス別に見ると、パソコンユーザーではYahoo!メールが最も多いが、スマートフォン/タブレット端末ユーザーではGmailが約6割で、Yahoo!メールの約4割を逆転する。Androidユーザーの影響が大きいとみている。

電子メール利用者が利用しているウェブメール

 「インターネット白書2012」は、A4変形判・256ページで、価格は7140円。購入者への特典として、同書全文の電子書籍(PDF)と、本記事で掲載したような各種アンケート調査結果のグラフ画像データ約80点の無償ダウンロードサービスが用意されている。


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(永沢 茂)

2012/7/4 11:00