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山谷剛史のマンスリー・チャイナネット事件簿
2007年4月

 本連載では、中国のネット関連ニュース(+α)からいくつかピックアップして、中国在住の筆者が“中国に行ったことのない方にもわかりやすく”をモットーに政府が絡む堅いニュースから三面ニュースまでレポートしていきます。

 なお、本連載中ではとくに断り書きがない場合、リンク先は中文サイトとなります。ご注意ください。


1,350万円相当のバーチャルマネーの窃盗に最高で懲役13年【4月2日】

 中国のバーチャルマネーで最も普及している、人気のチャットソフトのバーチャルマネー「QQ幣」を、87万元(約1,350万円)クラッキングにより取得した上、65%引きの価格でバーチャルマネーを販売していた中国人2名に懲役13年と懲役10年の判決を下した。

 この刑はネット関連の詐欺では最も重い部類だ。なお、QQ幣の窃盗は中国ではよく聞く話だが、それに関する裁判としてはこれが初となる。本来クラッキングの罪は最高で懲役3年となるが、裁判所の浙江省麗水市中級法院は「被告の2人にあまりに失望したため、窃盗罪として取り扱い刑を重くした」としている。



Google中国、独自IMEを開発も盗用と判明【4月4日】

 中国市場では百度にシェアで差をつけられているGoogleだが、ローカル化したGoogleをアピールすべく、独自開発したというIME「Googleピンイン輸入法(中国語で輸入法とはIMEのこと)」をリリース、同社Webサイトで無償配布を開始した。「このIMEは2人のGoogle中国の中国人スタッフが20%の時間を割き半年かけて開発した研究成果」だと中国メディアは報じている。Googleらしく、インターネットを利用し、個人の入力の傾向をネット上の個人のスペースにセーブし、使えば使うほどパーソナライズできるという仕様だ。また、中国語以外のOSでも英文でインストーラーが立ち上がるためインストールができ、また利用に関しても問題なく利用できる。

 ところが、その数日後にインターネットと連携した中文IMEで先行する、中国3大ポータルサイトの1つ「捜狐」がリリースした「捜狐ピンイン輸入法」の辞書データベースを盗用しているのではないかと、捜狐がコメントを発表。捜狐が疑問を呈した数日後に、googleは盗用を認め謝罪のコメントをGoogle中国の公式ブログ「Google中国黒板報」で記した。しかし、捜狐は謝罪は十分でないとして、ソフトの掲載の取りやめを要求したほか、法的措置を取るとコメントしている。

 以後、現在までのところ、この問題に関して表だった動きはないのだが、Google中国のGoogleピンイン輸入法のページ(http://tools.google.com/pinyin/)では、最新のバージョン(1.0.18.0)がダウンロードできるようになっている。この最新バージョンでは、ユーザーのGoogleピンイン輸入法の利用の結果をインターネットを通じて情報を収集することにより、問題のデータベースに関しても独自で構築したとGoogle中国はコメントしている。

 Googleのエリック・シュミットCEOが27日、google中国に出向き、その際中国メディアの取材に対し、Google中国の1年について満点に近い評点をしたが、技術の優位性をアピールした。が、結果は多くの中国メディアによる「シュミットCEOは本当にGoogle中国の現状を理解しているのか」といった見出しの記事が並んだ。


北京五輪のチケットを販売する偽サイトが登場【4月11日】

 北京五輪のチケットの販売が始まっていないにもかかわらず、北京五輪のチケットを販売中とする偽北京五輪サイトが立ち上がっていることが北京市民の通報で明らかになった。その市民は前日、北京五輪の開会式のチケットを十数枚購入しようとサイトを検索したところ問題のページに辿り着いたという。そのページでは、既に高価な5,000元(8万円弱)のチケットは売り切れで、それより安いチケットのみが残っているという。

 中国メディアでは、北京五輪のチケットはまだ売り出されていない、と書いた上で、また偽ページ上で、北京五輪のロゴや、マスコットキャラクターの福娃を無断使用していることについても問題として指摘している。


中国政府、アダルトコンテンツやアダルトサイト対策を強化【4月23日】

 中国信息産業武電信管理局副局長の陳家春氏は、アダルトサイトやアダルトコンテンツを含むサイトを運営するコンテンツプロバイダーに対し、厳しい姿勢をとり、アダルトコンテンツのないネット環境を作り上げるというコメントを発表した。2007年は中国のネット管理強化のためバーチャルサーバーの強化に努めるとしている。

 インターネットプロバイダーであり電信業者の中国電信や中国網通は、利用者のログを記録し保存する制度や、アダルトコンテンツを提供したコンテンツプロバイダーに対し業務を強制停止するなど、政府の方針に同調する具体的な政策を発表した。

 これに先立ち4月17日には、中国から百度日本をアダルト画像検索として利用されている現状から、中国当局は中国からのアクセスを禁止する処置を行なった(本誌ニュース記事参照)。

 また4月29日には、北京市警察が画像、動画、小説などのアダルトコンテンツを含む個人サイトやブログに対しても重点的にチェックすると発表した。


Yahoo中国、世界知的所有権日の前日にmp3検索サービスで敗訴【4月25日】

 中国では、4月26日の世界知的所有権日を挟む1週間は、著作権啓蒙、海賊版撲滅キャンペーンを行なうのが通例となっている。とくに2007年は、海賊版流通が改善しないことを理由に、米国を中心にして日本やEUが第三国として参加するWTO提訴が現実味を帯びてきていることから、例年よりも大掛かりなキャンペーンが行なわれた。

 その前日となる4月25日に、EMI、ワーナー、ユニバーサル、ソニーBMGら国際レーベル連合が、中国のB2Bサイト大手で日本にも進出している「アリババ(阿里巴巴)」に対し、アリババが運営するYahoo中国(雅虎中国)のmp3ファイル検索サービスが著作権を侵害しているとして損害賠償請求を行なった裁判で、原告のレーベル連合の勝訴の判決が下された。

 被告であるアリババは、mp3検索サービスを提供することは著作権侵害でないと訴えたが、裁判所の北京市第二中級人民法院は著作権侵害の幇助にあたると判断。レーベル会社の被害額である21万元超(330万円)の賠償命令が下された。

 中国の検索サイトの多くが採用するmp3検索サービスの是非だが、今回のYahoo中国だけでなく百度が提訴された裁判でも、レーベル会社が勝訴している。世界知的所有権日に近いこともあり、今回の判決を受けて、中国の検索サービスの今後はどうすればいいのかという中国メディアの記事が並んだ。

 翌26日には、これまた世界知的所有権日を狙ったのか、動画サイトではダウンロードサイト大手の「迅雷」が、無許可で中国のドラマ「貞観長歌」を配信しているとして、版権元が169万元(約2620万円)の損害賠償を求め起訴した。百度にも同じドラマが許可なくアップされているとして、版権元は85万元(約1320万円)の損害賠償を求める予定だとしている。


百度、視覚障害者向け検索サービス「百度盲道」提供開始【4月26日】

 百度は中国で1,100万人はいるという盲人や強度の近視の人を対象にした検索サービス「百度盲道(http://dao.baidu.com/)」のサービスを開始した。

 視覚障害者向けとはいえ、音声による検索が可能になったというような画期的な新技術を採用しているわけではない。百度は検索以外にも数多くサービスを展開している。中国ではポータルのトップページは何がどこにあるのか慣れないとわからないくらいてんこ盛りなのが通例だが、視覚障害者向けのサービスでは、主要コンテンツに絞り込み、すっきりしたトップページを提供。検索サービスのほか、ニュース「新聞」、百科事典「百科」、ユーザー同士で質疑応答を行なう掲示板サービス「知道」、お勧めリンク「hao123」に絞って画面に表示する。もっとも、文字のサイズを大きくするなどの対応はまだなされていない。


中国の「ブログの女王」のフォント販売開始。翌日には海賊版出現【4月27日】

 中国のブログの女王こと、女優の「徐静蕾」の手書き文字を元に作成したフォントが方正から販売された。ダウンロード販売で値段は10元。

 徐静蕾のブログ「老徐(徐さん)」では、翌日にこんな内容の記事が書かれた――「中国は漢字の発祥地。にもかかわらず、日本では800以上の漢字フォントがあると聞いていますが、中国では200〜300しかありません。中国の個性的な漢字フォント発展のため、フォントを作りました。」

 これを報じたニュースの感想欄には「なんでフォントに金を払わなければならないんだ」という、データに対する金銭感覚がないコメントが並んだ。また販売開始の翌日には、「徐静蕾のファンのページも含めて多くのページでこのフォントの海賊版が無料でダウンロードできるようになった」と複数の中国メディアが報じている。


中国版MySpace、ローカライズを強く意識しサービス開始【4月27日】

 中国版MySpace(http://www.myspace.cn/)のベータサービスがスタートした。中文版MySpaceでは、MySpaceの英語ロゴの下に中国の印鑑風のロゴを配すなどローカライズに力を入れたものとなっている。MySpace中国はMySpaceとIDGと中国ブロードバンド基金により設立しており、MySpace中国総裁の羅川氏は「MySpace中国は中国企業と思っていただきたい。また中国版MySpaceローカライズを強く意識してリリースした」と中国メディアに対しコメントしている。

 中国でSNSは日本ほどメジャーではなく、著名なSNSサイトは非常に少ないのが現状だ。MySpaceの進出で、中国でSNSを浸透させることは可能か、1億人以上の大きなパイを取ることができるかが注目されている。


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  http://internet.watch.impress.co.jp/static/others/travel/060126/index.htm
  中国のネット人口は1億2,300万人、回線はADSLが主流に
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  ワールドカップで盛り上がった中国インターネット
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2006/07/19/12688.html

(2007/05/10)


  山谷剛史(やまや・たけし)
海外専門のITライター。カバー範囲は中国・北欧・インド・東南アジア。さらなるエリア拡大を目指して日々精進中。現在中国滞在中。

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