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子供のファイル交換ソフト利用状況を親が監視するソフト、米国で販売


 ファイル交換ソフト「Winny」のユーザー2人が逮捕されるという“事件”が発生したが、米国でも全米レコード協会(RIAA)が、ファイル交換ソフトを使用して著作権を侵害していたとして個人ユーザー数百人を提訴するという事態が生じている。中には親がまったく知らない間に子供がファイル交換ソフトを使用していたケースもあり、大きな社会問題になると同時に親たちの困惑を招いている。

 こうした状況の中、ソフトウェア会社のMusic-Amnesty.comが2日、自分のPCの中にあるファイル交換ソフトを探し出し、ファイル共有の状況などを監視できるソフト「ShareControl」の販売を開始した。このソフトは米国で主に使われているファイル交換ソフト10種に対応しており、PCに詳しくない親でも、違法に入手した可能性のあるMP3ファイルが存在しないかどうかなどを確認できるという。ただし、このソフトは現在のところ米国でしか販売されておらず、日本では利用することができないようだ。なお、Music-Amnesty.comは音楽業界ともRIAAとも関係のない企業である。

 Music-Amnesty.comの共同創設者であるMark Andrews氏は、「我々の調査によれば、両親がひとつのP2P製品を削除すると、息子や娘たちが他の製品をダウンロードして再び音楽のダウンロードを始めるケースが多い。親はこれらの製品が自分のPCにインストールされているかどうかや、潜在的な責任がどれほどあるのかを知る必要がある」と現状を説明した。

 また、もう1人の共同設立者であるRoy Feague氏は、「ほとんどの人々は、インターネット上で60種以上のファイル交換ソフトが流通していることに気付いていない。KazaaやMorpheusを知っている親でさえ、DICEやiMesh、Grokster、BearShareを知らないこともあるだろう」と指摘した。

 国内ではこれまでにもファイル交換ソフト「WinMX」を使用して大規模にファイル交換を行なっていたユーザー2人が逮捕された経緯もあり、今後さらに逮捕者が出る可能性もある。子供の行動によって親が法的なリスクを負うことだけでなく、子供の健全な育成のためにもこうしたソフトの開発・利用が必要となっているのかもしれない。


関連情報

URL
  Music-Amnesty.com(英文)
  http://www.music-amnesty.com/

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/12/03 14:58

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