Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

IPA、3月および2004年第1四半期のウイルス・不正アクセス届出状況公開


 情報処理推進機構(IPA)は7日、2004年3月度および2004年第1四半期のウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。3月度のウイルス届出数は、前月より倍増している。

 3月のウイルス届出件数は4,012件で、2月の1,733件の2倍以上の届出数となった。内訳は「Netsky」系のウイルスが1,795件、Mydoomが479件、Klezが346件だった。IPAによると、単月で1,000件を超えるウイルスは、2002年8月Klezの1,062件以来だとしている。

 IPAでは、3月より届出書式の一部を変更し、企業や一般ユーザーに広く届出協力依頼を行なった。これにより届出が増加した、と同機構では分析している。また、届出件数は、ウイルスの種類ごとに「1日何通きても1件」とカウントしているという。したがって、3月の届出数4,012件は、ウイルスの検出数で数えると約29万4,000個に上るという。

 また、IPAは3月28日ころに発見されたNetsky亜種「Netsky.Q」を警告している。特にNetsky.Qが、4月8日から11日にかけて行なうDoS攻撃に荷担しないよう、事前に感染の有無を確認するように訴えかけている。

 なお、2004年第1四半期(1~3月)のウイルス届出数は7,068件で、2003年第4四半期の4,840件から約45%の増加となった。また、届出者の分類では、2003年第2四半期のBlaster以来の特徴として、個人からの届出割合が増加していることが判明した。2004年第1四半期における個人からの届出割合は10.6%だった。

 不正アクセス届出状況では、3月の届出件数が57件とあり、2月の37件から約50%の増加となった。また、被害届出件数も8件と2月の4件から増加した。その内訳は、侵入7件、メール不正中継1件だった。

 IPAが特筆するべき事例として紹介した中には、「類推しやすいアカウント名やパスワードを設定していたために、業務用サーバー内のプログラムファイルが削除され、起動しなくなった」や「1年ほど前から、Windows 2000 Serverに必要な修正プログラムの適用やWindows Updateを行なっていなかったために、業務用サーバーが不正なファイルの公開・配布に利用された」などが挙げられた。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/04outline.html

関連記事
IPA、Netsky.Qの感染が拡大していると警告~4月8日からDoS攻撃も開始(2004/03/30)
IPA、2月度のウイルス・不正アクセス届出数を発表~Mydoomが約3分の1(2004/03/04)
IPA、1月度のウイルス・不正アクセス届出数を発表~Mydoomが1位(2004/02/06)


( 大津 心 )
2004/04/08 15:10

- ページの先頭へ-

Internet Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.