ソフトバンクBBは、携帯電話向け周波数の割当方針に関して、総務省を相手取って行なっていた訴訟を29日付で取り下げたことを明らかにした。
携帯電話の周波数割当については、地上デジタルテレビ放送への移行などをきっかけに、雑然とした状態で利用されている800MHz帯などを整理する方針が2004年夏に総務省から出された。これを受けて、800MHz帯での携帯事業参入を目指したソフトバンクBBでは、2004年から2005年にかけて開催された検討会で積極的に自社の主張をアピールしたほか、「携帯電話事業に有利な800MHz帯を既存キャリアだけに割り当てるのは不公平」として総務省を相手取った訴訟を起こしていた。
周波数割当に関する検討会がすべて終了した後、2月には、総務省から最終的な周波数再編方針が発表され、ソフトバンクBBが申請していた800MHz帯での無線局免許申請は却下された。
こうした事態を受け、同社では「800MHz帯の方針が固まったため」という点を理由に、今回訴訟を取り下げることにしたという。なお、今後の携帯電話事業の方針については未定としている。
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ソフトバンクBB
http://www.softbankbb.co.jp/
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( 関口 聖 )
2005/03/30 12:41
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