総務省は11日、「次世代IPインフラ研究会」の第三次報告書「電話網からIP網への円滑な移行を目指して」を発表した。
すでに同研究会では、第一次報告書として「バックボーンの現状と課題」を2004年6月に、第二次報告書として「情報セキュリティ政策2005」を2005年7月にとりまとめている。今回、通信インフラのオールIP化の課題や政策の在り方などについて2004年12月から検討してきた結果を第三次報告書としてとりまとめた。
報告書ではオールIP化の実現に向けて検討すべき課題として、IP化移行後に現行のサービスや機能をどこまで確保するか、各サービスの品質はどうあるべきかなどの「品質・機能の確保」、IPがオープンネットワークを基盤としていることから「安全性・信頼性の確保」、エンドツーエンドでの「相互接続性・運用性の確保」などを挙げている。
さらに「u-Japan」で掲げる「2010年には世界最先端のICT国家として先導する」という目標を踏まえ、それまでに次世代IPネットワークが本格的に稼働していることが望ましく、「2010年の一定程度前の時期より、そのために必要な環境整備を進めておくことが重要」と指摘。相互接続の推進、事業者間の接続ルールなど制度面の検討、国際標準化への対応などについて、目標年次を定めたアクションプランを策定・実行することが適当だと述べている。特に相互接続については、遅くとも2005年度中には、VoIPを含めた次世代IPネットワークの相互接続試験を推進するための体制を、産官学と事業者やベンダーが連携して立ち上げることが望ましいとしている。
総務省では、報告書を踏まえて政策を推進していくという。
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■URL
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050811_5.html
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( 永沢 茂 )
2005/08/11 19:48
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