欧州連合(EU)が進める電子政府プロジェクト「eGogernment構想」は、国単位ではかなり浸透しつつあるというが、国家間、例えばスウェーデン人とイタリア人のカップルが結婚する場合などは、まだまだその恩恵にはあずかれないという。これを克服すべくEUは、国家間の電子政府業務の互換性を高めるプロジェクトを発表した。
EUが今回「Your Europe」というサイトを開設してまで互換性向上に本腰を入れたのは、上記のようなカップルが結婚するような事例のほか、むしろビジネス面での機動性の問題を考えてのことだ。企業が国際的な活動しようとした場合、電子手続がEU内でスムーズにできなければ、企業がEUから流出することもあり得るからだ。
今後は書式の統一やデータベース体系の相互乗り入れなど、あらゆる面で互換性を高める必要がある。特に、人生における「行事」的色彩のある事項(出生、死亡、婚姻、社会保障番号など)は、統一が予定されている。当然、ビジネス上必要な会社設立、合併、納税などの手続も対象となる。
この計画は、2010年に達成が予定されている「i2010」に組み込まれる予定。具体的な計画は今後数カ月以内に順次発表される予定だ。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/06/216...
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( Gana Hiyoshi )
2006/02/27 17:48
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