米AOLは6日、同社のインスタントメッセージ(IM)サービス「AIM」をカスタマイズするためのソフトウェア開発キット「AIM SDK」を発表した。開発者向けサイト「AIM Developers」でダウンロード配布しており、無料で利用できる。
AOLのこの動きは「Open AIMイニシアティブ」と名付けられている。AOLのIMネットワークを使ったプラグイン、クライアント、最近流行の“マッシュアップ”アプリケーションなどの開発を推奨している。現在、AOLのIMネットワークには6,300万人以上のアクティブユーザーがいるとされており、これらのクライアントからAIM、ICQ、Apple ComputerのiChatサービスに接続できる。
AIM SDKを使うと、AIMのプレゼンス機能をHTTPを使って呼び出すことができ、例えば自分のWebサイトに自分がオンラインでいるのかどうかを表示できる。また、さまざまなアプリケーションと連動させるため独自のプラグインを開発することも可能だ。
最も大きな変化は、AOLのIMネットワークを使用するカスタマイズされたクライアントソフトを開発できるようになったことだ。この利点を生かしたサービスとして、AOLが2月21日にすでに発表している「AIM Pro」がある。これはAIMのプロフェッショナルバージョンのコードネームであり、Webコラボレーションサービスの米WebEx CommunicationsとともにAIM SDKを使用して共同開発したものだという。このようにAIM SDKを使った開発には大きな自由度がある。
Open AIMイニシアティブではAIMの拡張性をかなり高めているが、AOL以外のIMネットワークとの相互接続を認めないこと、AIMに表示される広告を削除したり変化を加えるようなプラグインやクライアントの開発が禁じられていることなどいくつかの制限がある。その上で1日あるいは1カ月のログイン数などに応じてライセンスを受ければ、規定に従った商業利用も可能となっている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://media.aoltimewarner.com/media/newmedia/cb_press_view.cfm?release_num=55254539
AIM Developers(英文)
http://developer.aim.com/
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/03/07 12:17
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