京都府警ハイテク犯罪対策室と宇治署、静岡県警、熊本県警は30日、フィッシングサイトにより盗んだIDを利用してオークション詐欺を行なったとして、東京都の男性(34歳)を不正アクセス禁止法違反および詐欺の疑いで逮捕した。また、この男性の他にも7人を逮捕する予定で、組織的かつ広域的なフィッシング詐欺グループの摘発となる
京都府警によると、容疑者らは2005年9月に、フィッシングサイトにより入手したIDとパスワードを利用してオークションサイトに腕時計を架空出品し、落札した東京都の男性から24万円を振り込ませた疑いが持たれている。また、2006年4月にも同様の手口でCDデッキを架空出品し、愛知県の男性に25万円を振り込ませたという。
新聞報道などによれば、容疑者らはヤフーの偽サイトによりIDとパスワードを入手。Yahoo!オークションで犯行を繰り返しており、被害者は約700人、被害総額は約1億円に上るとみられるという。
ヤフーでは、今回の容疑者らが悪用したとされるIDなどの詳細が不明なため、この事件の被害の全容については現時点ではわからないとしている。また、詐欺対策としては、発見したフィッシングサイトの削除要請や、送信者ドメイン認証技術などヤフーを騙るメールに対する対策の導入、オークションの利用履歴により詐欺を自動検知する仕組みの導入などを行なっており、ユーザーに対しても引き続きフィッシング詐欺やオークション詐欺について注意を促していきたいとしている。
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■URL
京都府警察
http://www.pref.kyoto.jp/fukei/
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( 三柳英樹 )
2006/05/30 17:34
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