米連邦取引委員会(FTC)は30日、米SONY BMGがセキュリティリスクのあるコピー防止ソフトを音楽CDに採用していた問題で、SONY BMGがFTCとの和解に合意したと発表した。
SONY BMGは2005年、「XCP」などのコピー防止ソフトを採用した音楽CDを、世界で1,200万枚以上出荷していた。この際に、SONY BMGが消費者の合意無しにコピー防止ソフトを採用したことや、rootkit的な手法を用いてコピー防止ソフトの存在を隠そうとしたこと、コピー防止ソフトにセキュリティリスクを伴う脆弱性が発見されたことなどから、消費者から集団訴訟を起こされるなど大きな問題となっていた。
この問題を調査していたFTCでは、SONY BMGに対する和解案として、問題となったソフトウェアの情報公開とアンインストールソフトの提供を要求。また、2007年6月31日までに問題となった音楽CDの無償交換を行なうことや、PCからコピー防止ソフトをアンインストールしようとしてダメージを受けた消費者に修理代として最高150ドルを支払うことなどを求めている。この和解案について、SONY BMG側も合意した。
FTCではさらに和解案について3月1日までパブリックコメントを募集し、最終的な和解条件を決定する。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.ftc.gov/opa/2007/01/sony.htm
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( 三柳英樹 )
2007/01/31 16:18
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