楽天は19日、東京放送(TBS)の株式を追加取得すると発表した。楽天では現在、TBS株式の19.86%を保有しており、追加取得により持分比率を20%超として、TBSを楽天の持分法適用会社にすることが目的。また、楽天ではTBSに対して買付意向説明書と、楽天の三木谷浩史社長ら2名をTBSの社外取締役として選任することなどを求める株主提案を提出した。
楽天は2005年10月にTBSの株式約15.46%を取得し、TBSに対して共同持株会社化を通じた統合を提案した。その後、楽天は19%超までTBS株を取得し、2005年11月には資本・業務提携に関する協議を開始することで合意。楽天の保有するTBS株は、持分比率が10%を超える分についてはみずほ信託銀行に信託することとし、協議にあたって楽天の議決権は凍結された。
合意以降、楽天とTBSでは協議を続けてきたが、当初の協議期間とされた2006年3月末までに話し合いはまとまらず、協議期間の延長が繰り返されてきた。2007年2月末には株式の信託期間が切れ、今回、楽天はTBS株の追加取得とTBSに対する株主提案を発表した。
TBS株追加取得の目的については、持分比率を20%超とすることでTBSを楽天の持分法適用会社にするためと説明。また、TBSでは敵対的買収に対する買収防衛策を発表しているが、楽天ではこれまでの協議や対話を通じて、楽天が「濫用的買収者」に該当するかどうかの判断に必要な情報はすべて開示しているとしている。
また、株主提案としては、楽天の三木谷浩史社長とカルチュア・コンビニエンス・クラブの増田宗昭社長の2名をTBSの取締役として選任することと、買収防衛策の発動には株主総会での決議を必要とする旨を定款に盛り込むことを求めている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.rakuten.co.jp/info/release/2007/0419_2.html
楽天株式会社からの当社株式買増しに関する通告について(TBS、PDF)
http://www.tbs.co.jp/ir/images/h1903_10.pdf
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( 三柳英樹 )
2007/04/19 19:58
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