米Microsoftは18日、インターネット広告企業の米aQuantiveを買収する意向だと発表した。買収は、aQuantive株式1株あたり66.50ドルの現金を割り当てる形で行なわれ、買収総額は約60億ドルと見込まれる。
aQuantiveは、主に3つのブランド「Atlas」「DRIVEpm」「Avenue A | Razorfish」を通してネット広告サービスを提供している。aQuantiveの従業員約2,600人は引き続きシアトル本社で業務を続ける。そして今後はMicrosoftのオンラインサービスの一部門として機能することになる。
この買収の理由について、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは「広告業界は著しい勢いで進化と成長を続けており、インターネットとIPベースプラットフォームに向けて、ますます変化しつつある。このことは、業界でのソフトウェアの重要性を劇的に増加させている」とコメントしている。aQuantiveの買収により、MicrosoftのサービスであるMSN、Xbox Live、Windows Live、Office Liveなどに広告を配信するだけでなく、インターネット全体にまでMicrosoftの広告ビジネスを広げる意味合いを持っている。
今回の買収は、Microsoftが1975年に設立されて以来、最大の企業買収となった。最近、インターネット広告企業の買収が相次いでいる。最初に話題となったのは、Googleが巨額の資金を出してDoubleClickを買収したことだ。その次には、AOLがドイツのインターネット広告会社ADTECHを買収。今回、MicrosoftがaQuantiveを買収するに至って、この流れは最高潮に達している。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2007/may07/05-18Advertising.mspx
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/05/21 13:36
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