老舗SNS「Friendster」は25日、開発者向けにAPIを公開し、11月30日付で開発者たちによるウィジェットを一斉に公開する予定だと発表した。
この分野では、SNS第2位のFacebookがAPIを公開して大成功を収めている。具体的にAPIの公開を発表するSNSとして、Friendsterは実質的に2番目の企業となった。なお、圧倒的に大きなシェアを持つSNS第1位のMySpaceも、APIを公開する計画が同社内で検討中であることを明らかにしている。SNSによるAPI公開の流れ、さらには開発者たちによるウィジェット開発ビジネスは1つの流行になりつつあるようだ。
FriendsterのAPIは、Facebookと異なるいくつかの特徴を打ち出している。まず、公開されるAPIは業界標準をできるだけ採用した非プロプライエタリプラットフォームとなる。このことにより、既に開発済みのウィジェットをFriendsterに容易に移植できるという。さらにFriendster上のウィジェットでは、収益を上げるためにどのような手段でも採用することができ、かつFriendsterと収益を折半する必要がない。Facebookでは収益を開発者とFacebookが分け合わなければならないため、これは大きな相違点となる。さらにFriendsterで開発されたウィジェットは公開ディレクトリに掲載され、友人が登録したウィジェットがさらにその友人たちに伝わり、パイラルなプロモーションを行なうことができるという。
APIの詳細についてはFriendsterデベロッパープログラムに掲載されており、メールでFriendsterに登録することによって開発作業に参加できる。
Friendsterは、SNSの概念が出来た初期の頃から存在する老舗サイトだ。サイトのシェアとしてはMySpaceやFacebookに大きく追い抜かれているが、それでも会員数は5,000万人を超えている。最近発表された米調査会社comScoreの調査結果によれば、Friendster利用者の9割近くがアジア太平洋地域から来ていることが明らかになっている。特にフィリピン、マレーシア、シンガポールその他中国語圏で人気だとされており、最近では中国語版サービスも開始している。
関連情報
■URL
Friendster Developer Program(英文)
http://www.friendster.com/developer
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/10/26 11:43
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