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「毎日.jp」と「MSN 産経ニュース」、ともに利用者が大幅増


 ネットレイティングスは21日、2007年10月度のインターネット利用動向調査の結果を公表した。それによると、新しいニュースサイトとして開始され毎日新聞の「毎日jp」と、MSNと産経新聞が共同で提供する「MSN 産経ニュース」が、いずれも前身となる旧ニュースサイトを大きく上回る利用者を集めたことが明らかになった。

 毎日新聞とマイクロソフトが9月まで共同で運用していた「MSN 毎日インタラクティブ」は、提携解消により、毎日新聞単独で運用する新しい総合情報サイト「毎日jp」として10月1日にスタート。同時に、産経新聞がマイクロソフトと提携し、単独運営していた「Sankei Web」を「MSN 産経ニュース」として共同提供している。

 10月の「毎日jp」の家庭のPCによる利用者は472万人で、9月の「MSN 毎日インタラクティブ」の利用者404万人と比較し約17%増加した。また、「MSN 産経ニュース」は414万人で、9月の「Sankei Web」の利用者169万人から約2.4倍に増えた。その他のニュースサイトについては、読売新聞の「Yomiuri Online」、朝日新聞の「asahi.com」、日本経済新聞の「NIKKEI NET」らはいずれも前月比で利用者数は減少または横ばい傾向だった。

 提携関係の変化によって、ニュースサイトへ誘導する直前参照サイトも大きく変化した。10月の「毎日jp」利用者のうち、「Yahoo!ニュース」のリンクからの訪問者比率は72%だった。ネットレイティングスは、「9月の『MSN 毎日インタラクティブ』は半数以上が『MSN Japan』からの利用だったため、提携解消により利用者の減少も予想したが、Yahoo!ニュースからの誘導が強化されたことにより、MSNとの提携時を上回る訪問者を集めた」と分析している。

 一方、「MSN 産経ニュース」の場合は、MSN Japanからの誘導(訪問者率56.5%)が加わったことで、以前のSankei Webを上回るアクセスを集めた。なお、9月の「MSN 毎日インタラクティブ」と、10月の「MSN 産経ニュース」は利用者数がほぼ同水準であるだけではなく、MSN Japanの直前参照者比率も56.5%で同じだった。 これは、MSN Japan利用者はニュースの提供元が変わっても、ニュース閲覧行動にはほとんど変化のなかったことを示しているという。

 ネットレイティングス代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「今回の結果を見る限り、毎日新聞社とヤフー、産経新聞社とマイクロソフトとの協力・連携は順調な出だしとなった」とコメント。「毎日新聞は単なるニュースサイトからエンターテイメンントやライフスタイルもカバーする総合情報サイトへの転換、産経新聞は“ウェブ・パーフェクト”というスローガンで新聞紙面と一体化した編集を方針としてかかげている」と説明する。さらに、10月1日に発表された読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞3社による新ポータルサイト構想については、「新聞社のWeb戦略も、差別化や多様化が進んでいる」と分析している。


新聞社系ニュース・報道サイトの利用者数 毎日新聞、産経新聞関連ニュースサイトの直前参照サイト

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URL
  ニュースリリース
  http://www.netratings.co.jp/New_news/News11212007.htm

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( 野津 誠 )
2007/11/21 12:41

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