オフィススイートなどのWebアプリケーション「Zoho」を提供している米AdventNetは29日、スプレッドシートアプリケーション「Zoho Sheet」に、VBAマクロ機能とピボットテーブル機能を含む、大規模な機能追加を実施したと発表した。
スプレッドシートをWebアプリケーションで利用できるサービスは「Google Docs」など他にもあるが、マクロ機能を使用できないことがビジネスユーザーには大きな問題となっていた。AdventNetではZoho Sheetについて、Microsoft Excel以外でVBAマクロをサポートする唯一のスプレッドシートアプリケーションになったと主張している。
Zoho SheetがVBAマクロに対応したことによって、Excelで使用していたマクロを流用できる可能性がある。また、Zohoは新たなWikiページを公開し、ユーザー同士がマクロを公開できる場としている。
Zoho Sheetでマクロを利用するには、ツールバーのアイコンをクリックするだけでよい。特に、VBAマクロを記述するために便利なエディタが用意されているほか、関数などを参照できるデータも用意されている。今回対応したVBAの関数を公開し、より多くの関数を追加していく計画だ。また、ユーザーの操作を記録してマクロにできるレコードプレイ機能の追加も計画しているという。
今回追加されたもう1つの大きな機能は、ピボットテーブルだ。Zohoはすでにデータベースアプリケーション「Zoho DB」でピボットテーブル機能を提供していたが、これをZoho Sheetに統合し、利用できるようにした。これによってスプレッドシートの複雑なデータを分析できるようになる。
ユーザーインターフェイスは工夫されており、必要なデータをドラッグ&ドロップするだけで、容易にピボットテーブルを作成でき、グラフ化することも簡単にできる。今回のピボットテーブル対応にあわせ、CSVファイル形式であれば、最大で10万行のデータをZoho Sheetで読み込み、分析できるようになった。
これら2大機能以外にも多数の機能追加が行なわれている。例えば、グループでのスプレッドシート共有、中国元への対応、パフォーマンスの向上、キーボードショートカットの追加など計15機能だ。
関連情報
■URL
Zoho Sheet
http://sheet.zoho.com/
ニュースリリース
http://www.zoho.jp/news/press080430.html
Zoho公式ブログの該当記事(英文)
http://blogs.zoho.com/sheet/macros-pivot-tables-more-in-zoho-sheet/
VBAマクロ交換Wiki(英文)
http://vbmacros.wiki.zoho.com/
VBAマクロとピボットテーブル以外の新機能リスト(英文)
http://writer.zoho.com/public/raju/Zoho-Sheet-Features
VBA対応関数一覧(英文)
http://sheet.zoho.com/vbaobjectexplorer.do
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/04/30 15:05
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