イベントレポート

第2回 AI・人工知能EXPO

QNAP初のアシスタントロボット「AfoBot」、NAS連携でビッグデータ解析も

AfoBot

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で4月4日~6日まで開催中の「第2回 AI・人工知能 EXPO」に、QNAP Systemsが出展。NASでは世界で初めてCPUにAMD Ryzenシリーズを搭載した12ベイのNASキット「TS-1277」のほか、同社のNASと連携するコンパニオンロボット「AfoBot」を展示している。

 AfoBotは、タブレットとAIスピーカーを組み合わせた見た目をしているのが特徴で、音声制御(日本語、英語、中国語)、音声アシスタント機能、動画再生機能などを備えている。5メガピクセルのカメラを搭載しており、Android/iOSアプリ「AfoTalk」と組み合わせて遠隔地の相手とのビデオ通話もサポートする。外部のセンサーデバイスと連携することも可能だ。

 展示ブースでは、子どもの呼吸パターンを検知する専用マットで取得したデータをAfoBotに表示。呼吸パターンに異常が見られるとアラートを発するデモを実施していた。

専用マットで検知したデータをディスプレイに表示
呼吸パターンに異常があるとアラートを鳴らして通知
音声アシスタント機能のほか、動画・音声再生機能なども備える

 すでに販売を開始している台湾では、実証実験として病院での見守り用途や銀行のレセプション、ホテルの受け付けなどに活用されているという。AfoBotで取り込んだデータは、NASに内蔵されたAIエンジン搭載型のビッグデータ解析アプリ「Decanter」を用いることで、リテール産業においては需要・販売予測、メーカー産業では故障予測などに活用できるとしている。

「Decanter」アプリ画面

 これらの処理をNASで行うには高いマシンパワーが求められると、同社セールスマネージャーの藤村量市氏は語る。TS-1277シリーズではCPUにAMD Ryzen、メモリ最大64GB搭載するなど、NASキットとしてはいささかオーバースペック気味に感じるかもしれないが、ビッグデータ処理が必要な業務では不可欠なスペックになるそうだ。

NASキット「TS-1277」。PCIeスロット×3(PCIe 3.0 x8、PCIe 3.0 x4、PCIe 2.0 x4)を装備しておりグラフィックスカードの搭載も可能。また、40GbE/10GbEカードや、NVMe SSD装着用カード、USB 3.1拡張カード、M.2 SSDと10GbEのコンボカードと言ったオプションを利用可能。このほか、SATA SSDを装着可能なM.2スロット×2も装備する

 AfoBotの本体は、CPUにオクタコアのCortex-A53、LPDDR3 2GBのメモリを採用。最大32GBのストレージを搭載しており、OSはAndroid 6.0を搭載する。無線通信機能ではIEEE 802.11n/a/g/b、Bluetooth 4.0に対応。インターフェースはギガビット対応の有線LAN×1ポート、USB 2.0 Type-A×1ポート、USB 2.0 Type-C×1ポート。本体の大きさは271×213×136mm、重さは1.7kg。

本体前面にUSB 2.0ポートを搭載。
本体背面にギガビット対応のLANポートを装備。NASとの有線接続にも対応する

 今後は、AfoBot用の開発キットをパートナー向けに提供する予定だそうだ。これにより、AIベースのビジネスアプリケーションを開発できるとしている。

 第2回AI・人工知能EXPOは、「コンテンツ東京2018」内イベントとして開催されているもの。このほか、「第8回ライセンシングジャパン」「第7回クリエイターEXPO」「第6回映像・CG制作展」「第6回コンテンツ配信・管理ソリューション展」「第4回コンテンツマーケティングEXPO」「第4回先端デジタルテクノロジー展」「第2回グラフィックデザインEXPO」が併催されている。