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日本語の文字表現の文化をウェブに継承、縦書きサイトを表彰する「たてよこWebアワード2017」作品募集開始

 縦横の文字の方向を指定するCSSモジュール「CSS Writing Modes Level 3」を利用した縦書きウェブサイトを表彰する「たてよこWebアワード2017」の作品応募受付がスタートした。締め切りは12月25日。ウェブ制作に携わるウェブデベロッパーやデザイナー、クリエイターなどを対象としており、年齢や国籍、個人・法人を問わない。新規に制作したウェブサイトに限らず、既存のウェブサイトや商用サイトの応募も可能。

 アワードの開催とあわせ、ウェブにおける日本語の文字組について考えるトークイベント「(仮)Webの文字組について考える」が11月15日に都内で開催される。アワードの審査員を務めるデザイナー/musubime主宰のカワセタケヒロ氏、「Typography」編集長の宮後優子氏、ウェブエンジニアの真鍋智彦氏らが登壇する。

 アワードを主催するのは「縦書きWeb普及委員会(正式名称:次世代Webブラウザのテキストレイアウトに
関する検討会)」。同委員会では「日本語の表現において『縦書きと横書きの選択肢がある』ということは極めて自然なこと」と指摘。「縦書きと横書きが混在する日本語の文字表現の文化をウェブに継承し、自由な組版を実装するための技術をウェブ標準にすべく、CSSの新たな組版規格であるWriting Modesを標準化するためにウェブに関連する各種技術の国際的標準化団体であるW3Cにおける標準化活動を推進してきた」という。

 アワードはそうした取り組みの一環として開催しているもので、今回で3回目となる。「これまで積極的に用いられてこなかった縦書きが加わることで、ウェブに新たな化学反応を引き起こし、これからのウェブスタンダードの指標となる、そんな作品の応募をお待ちしている」としている。

 アワードには、総務省とW3C(World Wide Web Consortium)が後援するほか、ACCESS、インターネット・アカデミー、WebDINO Japan、講談社、ジャストシステム、ソニー、ソフトバンク・テクノロジー、大日本印刷、NTT、日本マイクロソフト、ピクシブ、ビブリオスタイル、ビヨンド・パースペクティブ・ソリューションズ、ブックウォーカー、楽天が協力する。また、イーストが事務局を務める。