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情報リテラシー、年齢・立場別に学んでおくべき水準とは? ラックが指南書を無償公開

「情報リテラシー啓発のための羅針盤(コンパス)」の表紙

 株式会社ラックは、情報リテラシーに関する指南書「情報リテラシー啓発のための羅針盤(コンパス)」を無償で公開した。企業などで情報リテラシーを啓発する従業員、子どもを教育する立場の教師と保護者に向けた内容となっている。

 近年、SNSなどの不適切な投稿により、子どもが被害に巻き込まれるケースがある。これは、子どもを教育する教師や保護者による指導が不十分だということも1つの原因だ。そのため、情報リテラシー啓発のための羅針盤では、未就学児・小学生(1~4年)、小学生(5~6年)などの年齢層、保護者や教育関係者など、子どもを教育する立場で9つに分類。具体的な37のインシデントごとに、それぞれの年齢や立場の人たちに、どのようなことをどの程度、学べばいいのか記載されている。

 例えば、「デマ・フェイクニュースを発信すること」の項目では、未就学児と小学1~4年生までは「情報には正しいものと誤ったものがあることを知る」程度の啓発でいいが、高校生から成人(特に高齢者)までの年齢層は「情報の信頼性を吟味し、真偽が判断できない情報は拡散しない等、適切に対応できる」まで教育することが必要だとしている。

「情報リテラシー啓発のための羅針盤」の目次。37のインシデントについて、年代や立場によりどのような教育や指導が適切なのか記してある

 なお、情報リテラシー啓発のための羅針盤は、ラックの研究開発部門である「サイバー・グリッド・ジャパン」が作成したコンテンツ。サイバー・グリッド・ジャパンは、セキュリティの研究に加えて啓発活動も行っており、同コンテンツの発行も啓発活動の一環だ。