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「囲碁AI搭載」のノートPC発売、日本棋院も公認

プロ棋士も活用する「Lizzie」を搭載、差し手の研究がより手軽に

「GALLERIA 碁MASTER」

 「ドスパラ」ブランドのパソコン専門店を展開する株式会社サードウェーブは8月23日、「囲碁AI」を標準搭載し、公益財団法人日本棋院の公認も受けた高性能ノートPC「GALLERIA 碁MASTER」を発表、同日より、専用電話窓口を通じての受注を開始した。価格は24万9980円(税別)。

囲碁AIによる検討専用ソフトを標準搭載

 碁MASTERは、Windows 10 Home(64bit版)を搭載した汎用ノートPCながら、プロの囲碁棋士の間で利用が広がっているという囲碁AIによる検討ソフト「Lizzie」を独自に日本語化し、プリインストールしているのが最大の特徴。

 囲碁を巡っては2015年、Googleの開発したAI「Alpha Go」がプロ棋士に勝利したことで世間の大きな注目を集めた。それ以来、棋士の競技力向上にAIをどう役立てられるか、各所で研究・模索が進んでおり、対局中のさまざまな局面での最善手・悪手を考える「検討」作業においても近年AIが利用されている。

 碁MASTERで採用されている「Lizzie」は検討専用のソフトで、その強さが知られる囲碁AI「Leela Zero」を源流とする。局面ごとの推奨手をAIが判断し、予測勝率などとともに候補を表示してくれる。

AI検討ソフト「Lizzie」の動作画面

 Lizzieは動作にあたってインターネット接続が不要。課金制のクラウドGPUを用いた検討に比べ、運用コスト面でも有利という。

Core i7とGeForce RTX2070を搭載したハイスペックモデル

 ハードウェア面ではCore i7-9750H、NVIDIA GeForce RTX2070 MAX-Q GDDR6 8GBを採用することで、AI処理の高負荷環境でも安定して動作するとしている。また、製品化にあたっては日本棋院所属棋士の監修を受け、プロユースを十分に意識した。

 主要スペックはCPUがIntel Core i7-9750H、メモリーが16GB DDR4 SO-DIMM、グラフィックはNVIDIA GeForce RTX2070 MAX-Q GDDR6 8GB。ストレージは512GBのNVMe SSD。内蔵液晶ディスプレイは15.6インチ(1920×1080ピクセル、144MHz)。

 本体サイズは360×245×23.5mm、重量は約2.1kg。製品の注文・相談は「GALLERIA 碁MASTER 専用窓口」まで、電話番号は050-3364-6922(受付時間 平日 9:00~21:00、土日祝 10:00~18:00)。