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盗難事件から15年の「Sleipnir」に新ファミリーが誕生、Android TV向け「Sleipnir TV」リリース
HDMI端末「Air Stick 4K Joystick edition」にプリインストール
2019年11月22日 18:55
フェンリル株式会社は22日、ウェブブラウザー「Sleipnir TV for Android TV」をリリースしたことを発表した。CCC AIR株式会社が同日より販売を開始したAndroid TV搭載端末「Air Stick 4K Joystick edition」に、標準ブラウザーとしてプリインストールされている。
「Sleipnir」伝統の“タブ”の操作性をテレビにも
Air Stick 4Kは、テレビのHDMI端子に接続してインターネットにつなぐことで、動画配信サービスなどを楽しめる端末。TSUTAYA movie、NETFLIX、AbemaTV、YouTube、GYAO!、DAZN、Hulu、Spotifyなどのアプリを標準搭載しているほか、Google Playストアよりアプリをダウンロードして使用することもできる。今回発売されたAir Stick 4K Joystick editionはその新機種で、専用リモコンにジョイスティックが搭載されたのが特徴だ。
Sleipnir TV for Android TVは、 Android TVのLeanback UIに適合するようUIを開発。また、ポインタの移動、ウェブページのスクロール、リンクのクリックなど、ジョイスティックを備えたAir Stick 4K Joystick editionで自然に操作できるよう最適化されている。フェンリルでは「気になる動画はタブに開いたままにしてコレクションできるなど、従来のSleipnirの使いやすさはそのままに、テレビという新しい場でSleipnirの世界をお楽しみいただける」としている。
なお、従来機種の「Air Stick」「Air Stick 4K」においても、システムを更新することでSleipnir TV for Android TVがインストールされるが、操作は上下左右キーで行う方式となる。
Sleipnirはもともと、Windows用のタブ切り替え型ウェブブラウザーとして開発・提供していたソフトだが、2004年11月、同ソフトの作者である柏木泰幸氏(現フェンリル社長/最高ブランド責任者)が盗難被害に遭い、ソースコードの入った開発用PCとバックアップ用PCが盗まれるという事件が発生。一時、開発継続が危ぶまれる事態となったが、周囲からのサポートもあって2005年6月にフェンリルを設立し、開発は継続。Windowsから始まったSleipnirはその後、Mac OS、iOS、Androidへと対応プラットフォームが拡大され、さらに今回、新たなファミリーとしてSleipnir TV for Android TVが加わったかたちだ。