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「本当に永続的なNFT」を目指したNFTシステムを提案、CryptoLab
「データそのもの」もブロックチェーンによる分散型クラウドストレージに保存
2022年5月17日 12:57
展示会「Nextech Week 2022【春】」が、5月11日~13日に東京ビッグサイトで開催された。「第6回 AI・人工知能EXPO【春】」「第3回 ブロックチェーンEXPO【春】」「第2回 量子コンピューティングEXPO【春】」「第1回 デジタル人材育成支援EXPO【春】」の4つの展示会からなる。主催はRX Japan株式会社。
ブロックチェーンEXPOの株式会社CryptoLabのブースでは、「ValueBase NFT」サービスについて紹介していた。ValueBase NFTは、顧客のNFTマーケットプレイスを作るための雛形や骨格のようなものだという。
CryptoLabではNFTマーケットプレイスの機構的な問題を2つ提起する。
1つはウォレットの問題だ。従来のマーケットプレイスでは、ウォレットアプリが必要となり、ウォレットに秘密鍵を保存し、取引のときにガス代(手数料)が必要となる。
これに対してValueBase NFTでは、シビラ株式会社の「unWallet」を採用。GoogleアカウントやApple IDで簡単にNFTが持てる。ガス代(手数料)も不要だ。
もう1つの問題は、コンテンツの永続性の問題だ。通常のNFTでは、絵など対象となるコンテンツは含まれず、URLなどのメタデータが含まれているだけだ。そのため、対象コンテンツのあるサーバーが消失したり、場合によっては第三者にドメインが取られたりしてしまう危険性がある。
そこでValueBase NFTでは、ブロックチェーンを使った分散型クラウドストレージにコンテンツ自体を保存して、そのメタデータをNFTの対象とする。これにより、NFTコンテンツの永続性を保証するという。
このしくみを元に、CryptoLabでは3つのサービスを提供する。1つめは前述したように、顧客企業のNFTマーケットプレイスをOEMで構築するサービスだ。2つめは、マーケットプレイスを作るまでもない、キャンペーンなどで限られた数を配布するNFT配布ツールだ。3つめは、それらの上での、NFTビジネス構築支援のコンサルティング・企画・開発・運用のサービスだ。
ブースで取材に応じた同社の取締役 エバンジェリストの藤本浩司氏は、ValueBase NFTの背景として、現在のNFTは投機目的で語られることが多く一時的な話題性の傾向を指摘した。そして、それではビジネスが続かないとして、国や企業に依存しないというNFTの本来の価値に帰る必要があると語った。