「Google Chrome」最新ベータ版公開、30%高速化

「新しいタブ」改善、テーマ設定も可能に


「Google Chrome」の最新ベータ版(バージョン3.0.195.4)
「新しいタブ」において、特定のページをピンで留めて固定したり、削除するなどの設定が可能になった

 米Googleは5日、Webブラウザ「Google Chrome」の最新ベータ版(バージョン3.0.195.4)を公開した。Windows Vista/XP(SP2以降)に対応する。現行のバージョンよりも30%高速化したほか、「新しいタブ」や「Omnibox」の改良、テーマギャラリーの導入、HTML5への対応など多くの改良が含まれている。

 最新ベータ版ではまず、JavaScriptの実行速度を高速化した。その結果、Google独自のJavaScriptベンチマークであるV8や、一般的なベンチマークであるSunSpiderの双方で30%を超える速度向上が見られたとしている。また、ページを開いている最中に新しいページを別に開いた際、新しいページのテキストや画像、動画読み込みを優先し、体感速度を速めるようにした。さらにページ読み込み速度、DNSキャッシュ、DOMバインディング、V8のためのプロキシ自動設定などがいずれも現行バージョンより高速化されている。

 「新しいタブ」についても大きく改善された。特に、「新しいタブ」を開いた際に、人に見られたくないページが「よくアクセスするページ」としていつも表示されることに対する改善要望が多く寄せられていたようだ。そのため、「新しいタブ」に表示させたいページを自分で設定できるようになった。ブラウジング傾向に関わりなく、特定のページをピンで留めて固定することも可能だ。

 Google Chromeのアドレスバー「Omnibox」では、ドロップダウンメニューの表示方法が改善された。お勧めサイト、検索結果、ブックマーク、ブラウジング履歴などが区別できるように、小さなアイコンが左側に表示される。

 Google Chromeのデザイン(スキン)を変更できる「テーマギャラリー」も導入された。現在公開されているテーマにはまだ修正すべき点があるとしているが、安定版にはさらに多くのテーマの中から選べるようになるとしている。

 このほか、HTML5への対応も開始され、今回のベータ版ではvideoタグに対応している。


Google Chromeのデザイン(スキン)を変更できる「テーマギャラリー」「Grass」というテーマを適用した状態

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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/8/6 12:50