ヤフー第2四半期決算は増収増益、広告事業は「回復の兆し」


 ヤフーは27日、2009年度第2四半期(2009年7月~9月)の連結決算を発表した。売上高は680億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は344億円(4.3%増)、経常利益は341億円(4.6%増)、当期純利益は200億円(13.1%増)で、増収増益となった。事業別の売上高では広告事業が前年同期比で減少したが、Eコマース関連の収入が大幅に拡大した。

 広告事業は、金融や人材サービスなど一部業種の大手広告主による出稿が減少し、ディスプレイ広告が前年同期比で減少した。また、自動車メーカーの出稿が好調だったほか、選挙関連の出稿が過去最大を記録したが、広告事業全体の売上高は2.9%減の341億円だった。ただし、前四半期比では増加しており、「回復の兆しが見えつつある」(ヤフー)という。

 ビジネスサービス事業は、「Yahoo!ショッピング」のサービス開始10周年記念祭セールやポイント付与キャンペーン、「Yahoo!プレミアム」会員限定セールなどの販促特集を展開したほか、2008年12月に実施した「Yahoo!オークション」のストアロイヤルティ料率の改定が寄与するなどして、売上高は前年同期比17.3%増の157億円に上った。

 パーソナルサービス事業では、9月末時点でYahoo!プレミアム会員が過去最大の750万IDに達したほか、2008年12月に行った会員費の改定により、売上高が大幅に拡大した。Yahoo!オークションのシステム利用料収入は、消費者の低価格志向による落札単価の低下などの影響で減少したが、事業全体の売上高は前年同期比5.2%増の184億円となった。

 このほか、「Yahoo!動画」と「GyaO」を統合して9月にスタートした無料映像視聴サービス「GyaO!」、有料映像視聴サービス「GyaO!ストア」は、Yahoo! JAPANからの誘導や作品の充実により、9月時点では従来に比べて動画の再生回数が約1.3倍、訪問者数が約1.5倍に増加した。

 2009年度第3四半期の見通しとしては、Eコマース関連で取扱高の拡大による増収を見込んでいるほか、広告事業ではリスティング広告の拡大による増収が期待されると説明。第3四半期の売上高は668億円~700億円を見込んでいる。


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(増田 覚)

2009/10/27 20:25