オックスフォード米語辞典、2009年の今年の言葉は「友達を削除」


Facebook日本語版では「友達を削除する」と訳されている

 「Oxford American Dictionary(オックスフォード米語辞典)」を発売しているOxford University Pressは16日、「2009 Word of the Year(今年の言葉)」に「Unfriend」が決定したと発表した。FacebookなどのSNSで「友達を削除する」という意味を持つ動詞だ。

 「Unfriend」という言葉自体はSNSの中では一般的な言葉だが、辞書に含めるという意味では興味深い。その理由として、Oxford University Pressの米国辞書プログラム担当上級辞書編集者であるChristine Lindberg氏は、「『un-』が接頭辞として付く言葉のほとんどは形容詞(unacceptable:受け入れられない、unpleasant:面白くない)だ。『un-』が付く一般的な動詞(uncap:キャップを取る、unpack:中身を出す)も存在するが、『unfriend』は通常とは異なる。この言葉は、『friend』を動詞的にとらえており、この用法はおそらく17世紀以来使用されてこなかった。『Unfriend』は、辞書編集者にとって、非常に魅力的な言葉だ」とコメント。名詞である「友達」という言葉を動詞として扱っていることに着目している。

 今年の言葉の候補に挙がったその他の言葉としては、テクノロジー分野では「hashtag」(Twitterで使用されるハッシュタグ)や「netbook」(ネットブック)、経済分野では「freemium」(フリーミアム)などが挙げられている。

 なお、毎年発表される今年の言葉はネット関係の言葉を取り上げることが多いが、これにはブログなどで取り上げられることを狙うマーケティングの意味合いが強いのではないかとの批判もある。しかしそれでも毎年大きく取り扱われる話題性を失っていない。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/11/17 12:05