有料コンテンツ「ただ見」回避へ、Googleが新表示制限ポリシー


 米Googleは、有料コンテンツを提供する新聞社などのWebサイトに対して、これまでのGoogleの表示ポリシーを改善する新たな選択肢を「First Click Free」プログラムに追加したと発表した。Google経由で有料サイトをクリックして表示する場合、同じWebサイトは、1ユーザーあたり1日最大5回までしか表示できないよう制限するというものだ。

 これまでの「First Click Free」プログラムでは、Google経由で有料サイトを表示する場合、最初の1ページ目は、有料コンテンツであっても内容を表示しなければならなかった。2ページ目からは、有料登録申し込みページを表示できる。これは、インデックスとクリック先のサイト内容が異なることによってユーザーをだますことがないようにとのGoogleの方針による。

 この方法は一般的には、Googleに有料コンテンツの内容をインデックスできるようにすると同時に、有料コンテンツに誘導するための有用な方法だと考えることもできる。

 しかしその一方で、巧妙なユーザーは、有料コンテンツを「ただ見」するために、わざわざGoogleを経由することで有料サイトのほぼすべてのコンテンツが見られてしまうという大きな欠点があった。

 今回提案された新選択肢ではこれを回避するため、たとえGoogle経由であったとしても、同じWebサイト内のページは1日最大5ページまでしか見ることができないことになる。

 なお、有料サイト側は従来の「First Click Free」プログラムを継続利用することもできる。

 この仕組みは、Google NewsとGoogleウェブ検索の双方に適用されることになっている。新聞社やコンテンツプロバイダーは、Google Newsで利用する場合には登録をすることで、またGoogleウェブ検索で利用する場合には登録なしに、この新しい機能を利用できることになっている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/12/2 11:49