Evernote、サーバー障害により6323人に影響があったことを公表


 米Evernoteは9日、7月1日~4日に発生したサーバー障害により、ユーザーが作成・編集したノートの一部が正常に記録できなかったことを明らかにした。Evernoteでは、影響を受けた可能性のあるユーザーに対して、アカウントを有料版のプレミアムアカウントに1年間アップグレードする措置を取った。

 Evernoteによると、影響を受けた可能性があるユーザーは6323人で、対象ユーザーに対しては既に7月初旬にメールを送っており、メールを受け取っていないユーザーには影響はないという。Evernoteでは、影響を受けていない他のユーザーからの問い合わせを避け、実際に影響を受けたユーザーのサポートに尽力するため、コメントを控えていたとしている。

 影響については、6323人全員がデータを失ったわけではなく、ノートデータはクライアントPC側にも保存されているため、ほとんどのユーザーはデータを失っていないと説明。Evernoteの広報によれば、約70%のユーザーについてはデータが復旧でき、残りのユーザーについてもメールによるサポートなどを行った結果、大部分のユーザーについてはデータが失われることは無かったとしている。

 Evernoteでは、今回の障害はメインサーバーと障害迂回用システムにハードウェアトラブルが重なった特異かつ一時的なケースで、不具合が再度起こる可能性は極めて低いが、最悪のシナリオとして全データが紛失することのないよう、障害迂回用メカニズムを修正したと説明。該当ユーザーに対しては、メールを確認した上で、ノートデータの回復方法などを参照してほしいとしている。


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(三柳 英樹)

2010/8/10 13:19