iPhoneで日・英・中の音声翻訳、成田空港で100台規模の実験


iPhoneを使った音声翻訳システムの利用イメージ

 独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は、iPhoneを使った音声翻訳システムの実験を、成田国際空港で10月1日から2011年2月28日まで実施すると発表した。100台のiPhoneを用意し、空港内のショップやレストランのスタッフに配布。外国人旅行客とのコミュニケーションに使ってもらい、業務利用への可能性を探る。

 NICTでは、内閣府社会還元加速プロジェクトの1つ「言語の壁を越える音声コミュニケーション」において、多言語音声翻訳技術の研究・開発に取り組んでいる。今回の実験では、国際空港業務に関する固有名詞などを辞書に追加し、翻訳精度を改善。また、ユーザーインターフェイスとしてスマートフォンを利用することで、誰にでも自然に使ってもらえる音声翻訳システムを提供するという。

 対応言語は日本語、英語、中国語。実施場所は、第1・2旅客ターミナルビル内店舗など。空港内のテナント協議会などを通じて利用者を募る。

 NICTではすでに、多言語音声翻訳技術の研究・開発の成果として、しゃべった内容を音声やテキストに翻訳する、21言語対応のiPhoneアプリ「VoiceTra」を公開している。


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(永沢 茂)

2010/9/16 16:15