2009年度の国内音声通信、固定系の減少とIP・携帯電話の増加傾向が続く


 総務省は19日、2009年度(2009年4月~2010年3月)の音声トラフィックに関するデータの速報値を公表した。データは、電気通信事業報告規則に基づき、電気通信事業者からの報告をまとめたもの。報告対象事業者は兼業している事業者も含め、固定系関係28社、移動系関係27社、IP電話関係38社。

 契約者数については、固定系(加入電話・ISDN)は4334万契約で、対前年度比で8.4%の減少となった。一方、IP電話の利用番号数は2315万件で、対前年度比14.5%の増加。移動系(携帯電話・PHS)は1億1630万契約で、対前年度比3.8%の増加となった。

 固定系の内訳は、加入電話が3792万契約(対前年度比8.4%減)、ISDNが542万契約(同8.6%減)。移動系の内訳は、携帯電話が1億1218万契約(同4.4%増)、PHSが411万契約(同9.9%減)。

 国内音声サービスの総通信回数は1112億4000万回で、対前年度比2.2%の減少。発信元ごとの内訳は、固定系が434億3000万回(対前年度比10.3%減)、IP電話が99億2000万回(同15.6%増)、携帯電話が567億回(同2.3%増)、PHSが13億9000万回(同10.5%減)。固定系の通信回数が減少する一方、IP電話と携帯電話の通信回数が増加する傾向が続いている。

 国内音声サービスの総通信時間は41億6200万時間で、対前年度比1.1%の減少。発信元ごとの内訳は、固定系が13億9600万時間(対前年度比12.1%減)、IP電話が4億3900万時間(同11.5%増)、携帯電話が22億200万時間(同5.5%増)、PHSが1億2500万時間(同9.6%減)。通信時間も同様に、固定系が減少し、IP電話・携帯電話が増加する傾向が続いている。


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(三柳 英樹)

2010/10/19 16:14