著作権法改正でマジコンやDVD暗号回避など規制へ、文化庁が意見募集
文化庁は、「マジコン」などで知られるアクセスコントロール回避機器の製造・販売を規制することなどを盛り込んだ、文化審議会著作権分科会の法制問題小委員会の中間まとめに対して、パブリックコメントの募集を開始した。期間は2011年1月7日まで。
現行の著作権法では、DVDに採用されている暗号化技術「CSS」や、ニンテンドーDSなどの海賊版ソフトを起動できなくする保護技術は著作権の保護対象となっていない。このため、CSSを回避する装置・プログラムや、「マジコン」の製造・販売・輸入などは著作権法で規制されていなかった。
法制問題小委員会の中間まとめでは、保護技術について「技術」のみに着目する現行法の考え方を改め、保護技術が社会的にどのような機能を果たしているのかという観点から再評価すべきと指摘。その上で、CSSなどの暗号化技術、およびゲーム機・ゲームソフト用の保護技術についても技術的保護手段の対象とし、規定の見直しが必要だとした。
具体的には、「マジコン」をはじめとした技術的保護手段の回避を目的とした装置・プログラムについても、1)公衆への譲渡・貸与、2)公衆譲渡等目的の製造・輸入・所持、3)公衆供与、公衆送信、送信可能化――を規制し、現行法と同様に3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、もしくはその両方を課す。
法制問題小委員会ではパブリックコメントの意見を踏まえて議論し、1月25日に開かれる予定の著作権分科会に報告書を提出する予定。文化庁では、2011年の通常国会にこれらの規制を盛り込んだ著作権法改正案を提出する方針だ。
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(増田 覚)
2010/12/14 14:42
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