JPRS、2010年の「JPドメイン名レジストリレポート」を公開


 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は28日、年次報告書「JPドメイン名レジストリレポート」の2010年版を公開した。全46ページのPDFファイルを同社サイトよりダウンロードできる。

 JPドメイン名レジストリレポートは、同社が行っているJPドメイン名の登録管理業務に関する情報を公開するため、2004より毎年公開しているもの。その年に実施した主な施策や、IETFにおける技術標準化およびICANNにおける各種ポリシーの検討作業への参加といった国際活動などをとりまとめている。

 2010年の主な取り組みとしては、JPドメイン名サービスへのDNSSEC導入に向けた準備(2011年1月に導入済み)、JPRSも開発に参画している次期DNSソフト「BIND 10」について2010年3月に最初のプロトタイプをリリースしたことなどを挙げている。

 また、こうした技術的な話題のほか、JPドメイン名の利用・理解促進のための活動も紹介している。具体的には、5月にはインターネットの仕組みを学べるマンガ小冊子「ポン太のネットの大冒険」を全国の中学・高校に無償配布したほか、9月にはドメイン名の役割や活用事例などをまとめたサイト「ドメインまるわかり.jp」を公開した。

 事業スタンスとしては、従来より掲げているように、1)信頼性:社会的信頼のあるドメイン名の確立、2)安定性:安定したドメイン名システムの運用・管理、3)利便性:利用しやすいドメイン名サービスの提供、4)経済性:適正なドメイン名料金の設定――という4つの柱のバランスを適切に保ちながら取り組みを行ったとしている。

 JPドメイン名の登録数などの統計データも掲載。2011年1月1日時点でJPドメイン名全体の累計登録数は119万8105件で、1年間で5万7946件増加した。


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(永沢 茂)

2011/3/29 06:00