Google、新モバイルOS「Android 4.0」を発表


Android 4.0のホーム画面

 Googleは19日、Android OSの新バージョンとなる「Android 4.0」(コードネーム:Ice Cream Sandwich)を発表した。19日に、中国・香港特別行政区でSamsungが開催したイベント「UNPACKED」で発表が行われ、SamsungはAndroid 4.0搭載のスマートフォン「GALAXY Nexux」を発表。日本でもNTTドコモがGALAXY Nexusを11月に発売すると発表した。

 Android 4.0は、スマートフォンとタブレット端末向けのユーザーインターフェイスを統合したAndroid OSの新バージョン。これまで、スマートフォン向けには「Android 2.x」、タブレット端末向けには「Android 3.x」という2系統のバージョンが提供されていたが、この2つを統合したOSとなる。

 ユーザーインターフェイス面では、高解像度スクリーン向けにデザインされた新しいフォントを採用。端末には物理ボタンを搭載しないことが想定されており、ホームボタンやバックボタンなどはスクリーン上の仮想ボタンとして表示される。

 ホーム画面では、アプリやショートカットをドラッグして重ねることでグループ化できる機能を搭載。ホーム画面に置けるウィジェットも、自由なサイズへの変更に対応した。

 内蔵のブラウザーについても強化され、ウェブページのタブ切り替えが縦一列に大きく表示されるようになり、PC版のGoogle Chromeのブックマークとの同期機能や、ページを保存しておいてオフラインで閲覧できる機能を追加。サイトごとにモバイル版とPC版のどちらを表示するかを指定できる機能も追加された。パフォーマンス面では、同一のハードウェア上でAndroid 2.3と比較した場合、V8ベンチマークでは220%以上、SunSpider 9.1のJavaScriptベンチマークでは35%以上向上したという。

アプリ一覧画面ウィジェットは自由なサイズに変更可能ブラウザーのタブ切り替え画面
ベンチマークテストの結果

 データ通信量に制限のある料金プランなどを利用しているユーザー向けの機能として、データ通信量のコントロール機能を追加。データ通信量を時系列に沿ったグラフで確認することができ、アプリごとのデータ通信量の確認や、ユーザーが指定したデータ通信量に達した場合に警告の表示やデータ通信の制限を行うことができる。

 NFCを利用した機能としては、2台のNFC対応端末を背中合わせに付けて画面をタップすると、ウェブページやアプリ、連絡先、音楽、動画などが共有できる「Android Beam」と呼ばれる機能が追加された。

 このほか、スクリーンショットを保存できる機能や、顔認識技術を利用したスクリーンロックの解除機能、入力した単語に対するスペルチェック機能、音声によるテキスト入力機能、カメラアプリでは顔認識機能やタップした場所に焦点を合わせる機能、フォトギャラリーアプリではトリミングや回転などの編集機能などが追加された。

データ通信量の確認機能NFCを利用して情報を共有できる「Android Beam」スクリーンショット保存機能も追加された

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(三柳 英樹)

2011/10/19 14:18