NICT、19コア光ファイバーによる305Tbpsの伝送実験に成功


19コアファイバーの断面

 独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は8日、1本に19個のコア(光の通路)を持つ光ファイバーを用いて、世界最高記録となる305Tbpsの信号伝送実験に成功したと発表した。

 NICTでは、古河電気工業株式会社(古河電工)および株式会社オプトクエストと共同で伝送実験を実施。古河電工が開発した19コアファイバーと、オプトクエストが開発した光ファイバー19本とマルチコアファイバーを接続する結合装置を用い、10kmの距離で行った伝送実験で、すべてのコアにおいて良好な通信品質を確認した。

 NICTでは、既存の7コア対応結合方式に比べて、接続技術の品質を改善することにより、実験に成功したと説明。実験の原理に基づいたコア数の拡張や、光変復調技術などを組み合わせて1コアあたりの伝送量を増やすことで、1本の光ファイバーでペタビット級の超大容量伝送が期待できるとしている。


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(三柳 英樹)

2012/3/8 18:22