Google、国家がらみのアカウント攻撃で標的者に警告表示へ


 米Googleは5日、「Gmail」などの同社サービス利用者に対して、国家がらみの攻撃の標的にされていると思われる場合に警告文を表示する取り組みを開始した。該当する場合、「国家が後押しする攻撃者が、あなたのアカウントもしくはコンピューターを危険にさらそうとしている恐れがあります」という内容の英語の警告文を画面上部に表示する。

Gmailの画面上部に表示されている警告メッセージ

 Googleでは、この警告はアカウントが乗っ取られたことを示すものではなく、アカウントがフィッシングやマルウェアの標的にされている可能性があることを意味していると説明。警告が表示された場合はただちに、アカウントをより安全にする措置を実行すべきだとしている。

 具体的な方法としてはまず、大文字や小文字、数字などを組み合わせ、推測されにくいパスワードを設定することを挙げている。また、サインイン時にパスワードだけでなく認証コードを入力させる「2段階認証」を有効にしたり、ウェブブラウザー、OS、プラグイン、アプリケーションを最新のものにアップデートすることなどを紹介している。

 なお、どのようにして攻撃を「国家がらみ」と判断しているかについてGoogleは、「悪人の役にも立ってしまう」という理由から明らかにしていない。Googleでは、同社による分析だけでなく、被害者からの報告によって、国家が後押していることを提示しているという。


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(増田 覚)

2012/6/6 19:43