「OS X Mountain Lion」は7月発売、新機能に日本語音声入力、新Safariも


 米Appleは11日、次期OS Xとなる「Mountain Lion」を正式発表した。既に新機能の多くがお披露目されていたが、これまでに明らかになっていた機能に加え、日本語にも対応した音声入力機能、改良されたSafari、Facebookとの統合などの新機能が公表された。

 OS X Mountain Lionは、今年7月に19.99ドル(米国)でMac App Storeにて発売される。要件としては、OS X LionまたはSnow Leopard(OS Xバージョン10.6.8以上)からのアップデートが可能で、2GBのメモリ、8GBのストレージ容量を必要とする。また、OS X Serverも同じく7月からMac App Storeで19.99ドルで発売され、Mountain Lion Lionが必要となる。

 OS X Mountain Lionでは、iCloudアカウント対応により、Mail、Contacts、Calendar、Messages、Reminders、Notesのセットアップが容易になった。新Reminders、NotesアプリもiCloudに対応し、いつでも最新の状態にアップデートできる。

 また、iOSの機能がMacに持ち込まれた結果、通知センターが利用できるようになった。Appleだけでなく、サードパーティーアプリからの通知を1カ所でまとめてみることができ、どのアプリのどのような通知を表示させるかもカスタマイズ可能だ。

 共有ボタンがシステムとして提供されることも特徴の一つで、一度サインインしておけば、Facebook、Twitter、Flickr、Vimeoに対し、様々な場面で即座に共有可能だ。FacebookとTwitterは、通知センターに統合されている。なおFacebookとの統合はMountain Lionへのソフトウェアアップデートとして、後程提供されるとしている。

 今回明らかになった新機能としては、音声入力機能「Dictation」が挙げられる。これは、日本語、英語、フランス語、ドイツ語に対応し、テキスト入力画面ではどこでも利用可能だ。Appleだけでなく、サードパーティーアプリケーションにも対応する。

 新しいSafariでは、ChromeのオムニボックスのようなSmart Search FieldやiCloud Tabs、スワイプで利用できるタブ機能などが強化されている。

 今回発表された新Macbook Proと、第2/第3世代Macbook AirでMountain Lionを使用する場合には「Power Nap」機能が利用できる。これは、スリープ状態のままで音をさせずに静かにアップデートを行っておける機能だ。自動的にMail、Contacts、Calendar、Reminders、Notes、Photo Stream、Find My Mac、Documents in the Cloudをアップデートできる。さらにソフトウェアアップデートのダウンロード、タイムマシンによるバックアップも行える。

 そのほかに、Macの画面をネットに接続されたテレビやプロジェクター、AppleTVにミラーリングできる「AirPlay Mirroring」といった新機能や、iOSでは利用できていた「Game Center」がMacでも利用できるようになる。

 また、中国向けにはiOSと同様、カスタマイズされたバージョンも提供され、Baidu、Weibo、Youku、Tudouが利用できるようになる。


関連情報

(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/6/12 11:13