NAVITIME、Windows 8で旅行や出張のプランを練るアプリ公開
株式会社ナビタイムジャパンは26日、旅行や出張のプランニングを行うためのWindows 8専用「NAVITIME」アプリを提供開始した。Windows ストアからダウンロード可能で、フル機能の利用は月額315円。
Windows 8専用「NAVITIME」アプリのトップ画面 |
NAVITIMEといえば、出発地から目的地までの経路検索/ナビゲーション機能を提供するモバイル向けサービスが有名だが、今回のWindows 8アプリは、2地点間にとどまらず、複数の経由地点(最大8カ所)を指定できるのが特徴だ。実際の旅行では、自宅から宿泊先に直行するのではなく、途中で複数の観光スポットを見たり、食事や買い物などをするのが通常だろう。また、出張でも複数の営業先を訪問することが考えられる。このアプリでは、出発地と目的地に加えて経由地を指定することで、最適な訪問順で最短経路を提示してくれる。
こうして検索された経路に対して、各経由地点での滞在時間を設定したり、訪問順を入れ換えるなどの調整を手動で行うことも可能。その上で、例えば「1日目」「2日目」といった「スケジュール」として保存し、さらにそれをまとめた旅行・出張の「プラン」(最大10件)として管理しておける。
経由地点の候補は、700万カ所以上用意されている各種スポットのデータベースや地図を検索して、あらかじめ「クリップ」に登録しておく |
「スケジュール」の作成画面。出発地および目的地を設定した後、経由地を「クリップ」から選択、出発または到着の時刻を指定した上で「最短ルートで検索」をタップすればよい |
検索された経路の編集画面。グレーのタイル1つが、それぞれ経由地を表す。デフォルトでは滞在時間がすべて60分となるが、手動で変更可能。また、タイルを前後にずらすことで、訪問順も変更できる |
保存してある「スケジュール」の確認画面。各地点のタイルは地図表示になり、その地点の住所や関連する写真も表示される。地点間にある経路アイコンをタップすれば、移動の乗換案内が表示される |
ナビタイムジャパンでは、現時点でWindows 8デバイスはスマートフォンのように小型ではないため、プランニング後に現地にデバイスを持ち出すような使用スタイルは主流ではないとみており、このアプリについて「自宅で目的地までの経路や旅程を簡単に検索/作成できるツール」と位置付けている。
ただし、GPSを搭載したWindows 8デバイスであれば、経路検索結果の徒歩区間について、現在地を測位しながら音声およびバードビュー視点の地図でナビゲーションしてもらうことが可能だ。モバイル向けNAVITIMEと同様、移動手段や使用する交通機関、優先ルート(距離が短い、屋根が多い、階段が少ない)、表示順(所要時間、運賃、乗換回数、徒歩距離)、徒歩速度などのきめ細かな条件を指定して経路検索/ナビゲーションが可能な「トータルナビ」サービスも使える。時刻表や鉄道の運行情報も提供される。
「トータルナビ」の経路検索結果画面 |
徒歩区間のナビゲーション画面 |
ナビタイムジャパンはiPad専用アプリ「NAVITIME for iPad」において、同様のプランニング機能をすでに提供していた。今回のWindows 8専用アプリも基本的な機能は同じと言えるが、Windows 8スタイルのユーザーインターフェイス(Modern UI)に最適化。同UIの特徴である横スクロール操作や、Windows 8のコントラクト機能、スナップビュー機能への対応など、UIは全くの別物となっている。
あわせて最新情報の表示・通知機能を備えており、アプリを起動すると、現在地に応じた地図や周辺の人気スポットなどが自動的に表示される。また、普段行動するエリア(最大5カ所)をあらかじめ登録しておけば、該当するエリアで新たにテレビで紹介されたスポットがあった場合に知らせてくれる「エリア通知」機能もある。Windows 8のスタート画面でも、タイルに最新情報1件を表示する。
トップ画面には周辺の人気スポットの上位が表示され、さらに見たい場合はこのように一覧表示が可能 |
「エリア通知」のエリア設定画面。自宅や、よく利用する駅(最大5カ所)も登録可能 |
Windows 8のスタート画面。左上のタイルが「NAVITIME」で、最新の通知が表示されている |
なお、同アプリならではのフル機能を利用するには有料となるが、保存できるプランが1件でスケジュールも非対応、経路検索は鉄道駅間の乗換案内のみでバスや徒歩に非対応、エリア通知非対応などの大幅な機能制限はあるものの、無料でもアプリを使用することは可能だ。
ナビタイムジャパンでは今後、スマートフォンとの連携機能を今年度中をめどに追加する予定だ。Windows 8で作成したプランをスマートフォンから利用できるようにするもので、Windows 8デバイスを持ち歩かなくても、作成したプランに沿って現地でナビゲーションを受けられるようになる。iOS、Android、Windows Phoneに対応するという。
関連情報
(永沢 茂)
2012/10/26 11:00
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