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NICT、音声翻訳「VoiceTra」の技術を民間移転、アプリの無料提供は継続

 独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は18日、スマートフォン向け多言語音声翻訳アプリケーション「VoiceTra」の音声翻訳技術を、株式会社フィートにライセンスしたと発表した。NICTが公開してきたアプリは今後、フィートが「VoiceTra+」として無料で提供する。

 NICTでは、多言語の自動音声翻訳技術の研究開発に取り組み、2010年8月にiPhone向けの音声翻訳アプリ「VoiceTra」を公開。2011年4月にはAndroid向けアプリも公開し、実証実験を実施してきた。

 VoiceTraは公開以来、アクセス数が1015万4263件、ダウンロード数が77万1665件に達し(12月9日時点)、NICTでは実証実験の目的である音声翻訳システムの性能向上技術の創出やユーザーインターフェイスの改良を実現できたことから、2013年3月31日をもってVoiceTraの運用を終了するとしている。

 NICTでは、VoiceTraが好評であったことを踏まえ、音声翻訳技術をフィートにライセンスし、フィートが「VoiceTra+」という名称でアプリを12月17日から無料で公開している。NICTが提供している「VoiceTra」アプリは2013年4月1日以降利用できなくなるため、NICTでは引き続き利用したいユーザーに対しては「VoiceTra+」への移行を案内している。

(三柳 英樹)