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スマホの個人情報取り扱いに関する協議会、ポータルサイトを開設

SPSC議長の新保史生氏

 スマートフォンの利用者情報等に関する連絡協議会(SPSC)は20日、連絡協議会の活動報告と関連資料を掲載したポータルサイトを公開した。

 今回公開されたSPSCのポータルサイトでは、参加団体や政府の取り組みなど、スマートフォン関連事業者にとって参考となる情報を一元的に集約。各業界が制定するガイドラインやプライバシーポリシーのモデル、利用者情報の取り扱いに関して推奨すべき事例や問題となりうる事例の共有、海外の動向といった情報を提供していく。

 SPSCは、総務省の「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」が8月にまとめた提言「スマートフォンプライバシーイニシアティブ」を受けて、10月4日に設立された団体。安心ネットづくり促進協議会(JISPA)、インターネット広告推進協議会(JIAA)、電気通信事業者協会(TCA)、テレコムサービス協会(TCA)、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)、モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)などの各種団体が構成員として参加し、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなどの事業者や行政機関がオブザーバーとして参加している。

 SPSCでは、各業界団体が策定するガイドラインや事例といった情報を会員団体間で共有していく取り組みが中心となっている。SPSCの議長を務める慶應義塾大学総合政策学部准教授の新保史生氏は、「電気通信、マーケティング、広告といった既存の業界を越えた形で、横方向での情報共有ができている点がSPSCの意義だ」と語る。

 SPSCが何か統一的なガイドラインなどを策定するといった形ではなく、各団体の取り組みを支援することが目的となっており、今回のポータルサイトでもそうした各団体の取り組みを紹介している。また、今後の取り組みについては、会員団体に対して行ったアンケートを紹介し、プライバシーポリシーなどを説明する上での用語の統一といった、各種の課題に取り組んでいくとした。

(三柳 英樹)