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「玄関先にコンビニを」ヤフーとローソンの合弁会社が食材宅配開始

 ローソンとヤフーの合弁会社である株式会社スマートキッチンは、インターネットによる食品・日用品宅配サービス「スマートキッチン」を1月17日に開始する。取り扱い商品を2月1日までに約1万1000点、3月までに2万3000点拡充。毎週指定の時間帯に注文の品を自宅まで届ける。

 ヤフーの集客力やサイト運営ノウハウと、ローソンの商品調達力やオリジナル商品開発ノウハウを活用し、主に育児をしながら働く女性に向けた食品・日用品宅配サービスを提供する。

左からレシピの監修を行った村上祥子さん、スマートキッチンの吉田裕明さん(取締役COO)、タレントの坂下千里子さん、スマートキッチンの加茂正治さん(代表取締役社長)

大手スーパー並みの品ぞろえと価格の商品を定期宅配

 商品は野菜や肉、魚、惣菜などの食品が約8800点、化粧品やキッチン用品などの日用品が約1万4200点。大手スーパー並みという品ぞろえに加えて、商品の価格も「スーパーと同等」(スマートキッチン)に設定。サイト上では食材の生産地を明記する。

 機能面では、「かんたん」「時短」「プロ直伝」などのカテゴリーから作りたいレシピを選ぶと必要な食材が一覧され、注文リストに追加できる。献立数は2月1日時点で約100点、3月中旬で約500点を用意する。毎週買う商品を登録する機能も備える。

 オリジナル商品として、下処理済みの食材をレシピに沿って調理するだけで完成する「10分本格手料理キット」や、野菜を加えるだけで本格的な調理が行える「お助けキット」も販売する。

 本格手料理キットは、下処理済みの野菜、肉、魚介類、調味料などがセットになった商品。いずれも3人分で、黒酢の酢豚(550g)、海老とブロッコリーの塩炒め(450g)、海老チリ(400g)などがあり各798円。2月1日時点で約20種類、3月中旬で約40種類を用意する。

 1月17日時点では、黒酢の酢豚、海老とブロッコリーの塩炒め、マカロニサラダ、ひじき煮などがセットになった「本格手料理セット」の組み合わせ(3種類)のみを販売する。価格はいずれも980円。定期宅配サービスは2月から開始する。

スマートキッチンでは、献立、買い物、調理にかかる時間を大幅に短縮できるのが特徴だという

ローソン店舗での受け取りも検討

 利用するには、ローソンWeb会員IDもしくはYahoo! JAPAN IDが必要。入会・月会費は無料、宅配は毎週1回、前日まで注文変更が可能。決済は口座振替、Yahoo!ウォレット、クレジットカードに対応する。購入金額200円ごとに共通ポイント「Ponta」が1ポイントたまる。

 宅配地域は全国。送料は関東地方と山梨県が無料、東北、中部、近畿は210円、中国、四国は420円、北海道、九州が525円、沖縄が1260円。冷凍品を購入する際にかかる冷凍送料は関東地方と山梨県が無料、その他の地域は一律420円。

 商品は、ローソンが2月に建設する「ローソンEC物流センター座間」(神奈川県座間市)から出荷する。利用者の需要次第では、全国のローソン店舗での受け取りや、店舗からの宅配も検討するという。

忙しいママの家事の時間を短縮する

 スマートキッチンの加茂正治代表取締役は、「玄関先にコンビニが来るようなサービス。買い物、献立、調理がオールインワンで、忙しいママの家事の時間を短縮できる」とアピール。2013年度までに会員10万人、2015年度に会員70万人、流通規模1000億円を目指す。

 16日に都内で開かれた会見には、二児の母でもあるタレントの坂下千里子さんが登場。本格手料理セットをその場で調理した坂下さんは、「材料が切ってあるのが便利。炒めるだけで簡単にでき、子どもといちゃいちゃする時間が増える」と満足気に話していた。

(増田 覚)