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司馬遼太郎、初の本格電子化、「竜馬がゆく」1~3巻発売

 株式会社文藝春秋は21日、司馬遼太郎「竜馬がゆく」の電子書籍版を発売した。司馬作品の本格電子化は、今回が初めてだという。

司馬遼太郎氏

 全8巻のうち、まずは1~3巻を6月21日に発売。追って4~6巻を7月12日、7~8巻を8月7日に発売する。完結する8月7日は、司馬遼太郎生誕90年にあたる。

 価格は各巻660円。「Kindleストア」「iBookstore」「楽天kobo」「Reader Store」「紀伊國屋書店」「BookLive!」「honto」「GALAPAGOS STORE」などの電子書籍ストアを通じて販売する。発売以降は主要電子書店すべてで特設ページが組まれ、「竜馬がゆく」による“電子書店ジャック”のかたちになるとしている。

文春文庫版の「竜馬がゆく」全8巻

 購入予約機能のある電子書籍ストアではすでに6月上旬から予約受付がスタートしていた。文藝春秋によると、「かつてないペースの予約が入っており、8巻全巻予約する方も多い」という。同社では、「司馬作品が読者からの電子化リクエストの最上位にある作品であり、電子書籍業界全体が電子化を望んだ作品であるため」とみている。同時に「『竜馬がゆく』の電子化によって、業界全体がより活性化し、電子化に踏み込んでいない著者にも刺激を与えられるのではないかという期待もある」としている。

(永沢 茂)